老眼なんて怖くない!はじめてのリーディンググラス選び
まだ社会に出たばかりだと思っていたら、あっという間に40歳。しかし、身なりも給料もほぼ20代のまま、正直、あまり歳を取ったという実感はない。あえて、不惑の身を実感することといえば……あった! 最近、スマホの文字が読みづらい。でも少し離して見ると、はっきり見える……ひょっとしてこれは、世に言う“老眼”なのだろうか?
「老眼です」。多少のショックは隠せないが、そう笑顔で答えてくれた南青山アイクリニック副院長の井手武医師に、昨今の老眼事情について聞いてみた。
◆若年層にも急増!?老眼との付き合い方とは
「スマホやPCは、もはや若年層の生活に欠かせないものになっていますが、実はこれらの製品を通して手元を見る機会が多くなったことから、老眼の自覚症状に気づく方が増えています。また、スマホやPCのディスプレイから発せられるブルーライトは、眼疲れを引き起こす原因になると言われています。眼の水晶体を支える“毛様体筋”が疲れて収縮しづらくなり、その結果、近くにあるものに眼のピントが合いづらくなることがあります。昨今では若年層でも、一日中、目を使い続けた後の夕方や、一週間使い続けた後の週末に、目の疲れから老眼のようにピント調整力が下がってしまう“夕方老眼”“週末老眼”といった症状を引き起こすこともあるんです」(井手武医師)
なるほど。生活習慣の変化によって、老眼はもはや高齢者だけの症状ではなくなったということのようだ。しかし、このまま老眼が進行するのは困る。何かいい予防法はないのだろうか?
「ブルーライトや紫外線をカットすることで、進行を抑えることはできますが、老眼は加齢とともに誰にでも起こる症状なので、防ぐことはできません。また、近くのものが見えにくいまま生活をすることは、眼の疲れだけでなく、肩こりや頭痛を引き起こす原因にもなるので、そのまま放置するのは、決していいことではありません。私なら、老眼鏡をかけることをオススメします」
◆老眼鏡に求める基本条件+α
老眼鏡をかけるしかないと……。しかし、老眼鏡というと、デザインもパッとせず、かけるだけで一気に老け込んでしまうイメージがある。どうしても、かけないといけないのなら、最低でも下記の条件はクリアしたい。そしてこれは記者だけでなく、老眼鏡初心者の共通した意見だと思う。
【老眼鏡に求める条件】
その1:普通の眼鏡と同じようにオシャレ
その2:カラーも含めて種類が豊富
その3:できれば値段が5000円以内
その4:レンズがブルーライトをカットする
いろいろ探してみたところ、眼鏡メーカーの多くの老眼鏡がこの条件をクリアしていた。ならば、少しでも安いものを……と思ったが、考えてみると、もう1つ重要な条件がある気がする。というのも、老眼鏡は普通の眼鏡と違って“常にかけている”ものではない。“必要な時にパッと取り出せる”ように、洋服のポケットなどにさりげなく忍ばせられる、極薄のものがいい。
すると、そんな条件を満たす老眼鏡が1つだけあったので、さっそく買いに出かけてみた。
◆買いやすいネーミングと売り場にひと安心
訪れたのはJINS原宿店。しかし、店内に入るも「老眼鏡」と書かれた売り場はどこにもない。そこで勇気を振り絞り、店員に「老眼鏡ありますか?」と聞いてみたところ、案内されたのは、入口近くにある「リーディンググラス」という売り場。売り場名に違和感を覚えたので、その理由を聞いてみると「世間的に老眼鏡という言葉にネガティブなイメージがある」ので、呼び方を変えているんだそう。また、入口近くに売り場があるのは、単純に「お客様からの注目が高いから」らしい。
老眼鏡を購入する際の判断基準にはならないかもしれないが、これなら老眼鏡初心者の人も、気軽に足を運べるのではないだろうか。
◆この薄さならポケットに忍ばせることも可能
「リーディンググラス」売り場に来て、まず最初に驚くのは、カラーバリエーションの豊富さだ。40を過ぎたおじさんはもちろん、11種のカラーから選ぶことができるのは、女性にはきっと嬉しいポイントなのに違いない。フォルムも、個性的すぎず、いい意味で非常に無難だ。ブルーライトをカットするレンズがついて、この値段なら十分合格点だろう。
そして、もっとも注目したいのが、眼鏡を折りたたんだ時の薄さだ。この薄さは想像以上。これならポケットに入れて、緊急時にさっと取り出し装着することも可能だ。
◆視力測定は不要!その場で確認&即購入
「気軽にお試しください」。そう店員に声をかけられたので、備え付けの度数チェッカーで、老眼度をチェックしてみる。おお、確かに近くの文字がよく見える。やはり、買うしかない! しかし、どうしても踏ん切りがつかない……。というのも、眼鏡はここからがめんどくさいからだ。昔と違い、かなり早く出来がるようになったとはいえ、視力検査&眼鏡作成に、少なくとも約1時間はかかるはず。これは正直、苦痛だ。
しかし、ここまで来て買わないというのも何なので「買います。どこで視力検査をすればいいんですか?」と、退屈な待ち時間を覚悟する。すると「検査は必要ありません。こちらの商品でよろしければ、すぐにお包みします」と予想外の回答が!? 聞けば「待ち時間が嫌で、眼鏡を作らない」という人は実際に多いらしく、それを解決するために「老眼鏡は、度数を3パターンに限定している」のだとか。つまり、度数とデザインを選択して、そのリーディンググラスの入った箱をレジまで持って行けばいいということだ。素晴らしい!
まるで洋服を買うように、気軽にリーディンググラスを購入できるJINS。最近、近くの文字が見えづらくなったと感じている人は、JINSに足を運んで実際に試してみては?
JINS「Reading Glasses」の詳しい情報はこちら。
<取材・文/日刊SPA!編集部 写真/我妻慶一>
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