蓮舫民進党代表の二重国籍問題と激変する世界(第2回)
疑惑は深まって
フェイスブックとアゴラで書いていたら、夕刊フジの担当者から二重国籍話題を掲載しなかいかと提案されました。私は夕刊フジに定期的にコラムを書いていましたから。 そこで担当者は、裏取りのため蓮舫事務所に確認取材を行いました。すると、事務所はかなり慌てていたそうで、担当者と「これはどういうことだろうか。普通の困り方ではない」と話していました。そして私は「これは二重国籍だ」とひらめきました。 すぐに蓮舫事務所に「台湾籍からの離脱日はいつか」という追加質問をしたわけです。それまでは、日本人になった日のことばかりを聞いていましたから。 この追加質問に対して事務所はますます慌てているようだと。それで私も確信がもてました。そこで、夕刊フジとアゴラで「二重国籍の疑惑あり」という記事を載せました。 でも、蓮舫氏は最初は無視しようとしました。しかし、たまたま民進党の代表選挙用の取材でアポが入っていた産経新聞がこの件を質問したのですが、蓮舫さんは、質問に対して「なんのことか、わからない」と答えていました。 また、辛坊治郎氏がテレビ番組(「ウェークアップ!ぷらす」)の中で台湾籍の離脱について蓮舫さんに質問したのですが、彼女は、直接にはその質問に答えず、日本国籍を取得した年齢の話だけをしたのです。明らかになった事実
そのあと、17歳の時に父親が手続きはやってくれたと思っていたとか言い出したのですが、すぐに、アゴラの読者が中華民国の国籍法を調べて、20歳にならないと台湾籍から離脱ができないということがわかった。これで蓮舫さんの嘘がばれたわけです。 ようやく蓮舫氏は「父に任せていたが、離脱ができているか調べてほしい、もし、なされていなかったら離脱したいと届けを出した」ということを9月6日の記者会見で述べたわけですが、これは極めて黒に近いわけですね。 その頃は、私のほうも国籍法の細かいことを知らなかったのですが、戸籍に細かい日付も載ることを後で知りましたから、台湾に聞かなくても日本における国籍選択という手続きをしていないことが分かるはずでした。そして蓮舫氏は、9月13日に台湾籍が残っていたと発表しました。その日は民進党代表選挙の一般投票が締め切られた後で、15日に彼女は代表に選出されます。法律上は許されない
実は蓮舫さんは日本国籍は取得したけど、「22歳までに選ばなければいけない」ということは、やっていなかった。これは法律上許されない状態です。つまり、台湾籍を抜いていないばかりか、日本の国籍法上も二重国籍だったことがわかったのです。 二重国籍だったこと自体が、ことに政治家としては問題ですが、そのほかに、両方のパスポートを使わなかったかとか、中国に留学した時に、台湾同胞としての優遇措置を利用しなかったかとか、税金はどうかといったことも、可能性としては考えられますし、疑問が残りますね。 【八幡和郎(やわた・かずお)】 1951年滋賀県生まれ。東京大学法学部卒業。通商産業省(現経済産業省)入省。フランスの国立行政学院(ENA)留学。大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任後、現在、徳島文理大学大学院教授を務め、作家、評論家としてテレビなどでも活躍中。著著に『世界と日本がわかる最強の世界史』、『 皇位継承と万世一系に謎はない』(ともに扶桑社新書)、『蓮舫「二重国籍」のデタラメ』(飛鳥新社)、『誤解だらけの京都の真実』(イースト新書)、『最終解答 日本近現代史』(PHP文庫)ほか多数。
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