金正恩政権・崩壊へのカウントダウン(4)――米空母3隻の同時展開の意味
最新鋭のステルス戦闘機も沖縄に配備
トランプ大統領のアジア歴訪を控え、米空母3隻が北朝鮮周辺に展開中である。 ロナルド・レーガンと中東での3か月の任務を終えたニミッツと10月初旬に母港サンディエゴを出発したセオドア・ルーズベルトの3隻である。いずれも複数のイージス駆逐艦などと空母打撃群を構成している。 また、この空母3隻は、11月中旬、西太平洋で合同演習を行う予定であり自衛隊も参加する方向で調整しているとのことだ。空母3隻が参加する演習は「極めて異例」と米軍自身も認めている。 一方、10月23日にアメリカの太平洋空軍は、米ユタ州に本拠を置く最新鋭のステルス戦闘機F35を12機、11月初めから半年間、沖縄の嘉手納基地に初めて配備すると発表した。これもまたトランプ大統領のアジア歴訪に備えるものだが、なぜ、その後も半年間、配備が続くのか。 ステルス戦闘機F35は敵のレーダーから探知されにくいのが特徴の最新鋭機であり、 太平洋空軍の司令官は「現在と将来の脅威に対して前例のない精密な攻撃能力を提供する」と強調している。地下数百メートルの堅牢な秘密の居場所に地中貫通核爆弾が……
また、10月25日16時56分配信の「夕刊フジ」は、次のように報道する。 米空軍のデービッド・ゴールドフェイン参謀総長は米軍事サイト「ディフェンス・ワン」のインタビューに対し、核兵器を搭載した戦略爆撃機を24時間態勢で運用するよう命令を受ける可能性があるとして、準備を進めていることを明らかにした。記事では、1991年の冷戦終結以来、核兵器を積んだ戦略爆撃機の24時間態勢運用は見られないとしている。空軍当局者は報道を全面否定した。 米軍に命令を出すトランプ氏自身も、軍事力行使を否定していない。22日に放送された米FOXニュースのインタビューで、北朝鮮の核危機に対して万全の準備ができていることを明らかにしたのだ。トランプ氏はインタビューで、中国の習近平国家主席を「北朝鮮に対して重大な対応を取る力を持っている」と評価しつつ、「習氏の行動にかかわらず、米国は北朝鮮に対し、全ての準備ができている」と述べた。その準備については、「どれだけ万全かを知ったら驚くことになるだろう」と説明し、さらに「それをしなければいい? その答えは『イエス』だ」とも述べた。「しなければいい」というトランプ氏の言葉からも、軍事力行使が含まれていることは明白だ。朝鮮半島情勢は危険水域に達する恐れがある。 上記の記事を補強するように、グアムに配備されたB1戦略爆撃機も常時出撃態勢を整えているという報道がある。 さて、北朝鮮の金正恩労働党委員長は、通常、地下数百メートル堅牢な秘密の居場所にいると言われている。また、朝鮮人民軍の指揮所や核・生物・化学兵器の貯蔵施設などの軍事中枢も、地下深くの分厚い岩盤とコンクリートで覆われている。 ここに地中貫通爆弾や、その爆弾では破壊できない場合は、地中貫通核爆弾が用いられるとの見通しがある。地中深くで核爆弾を爆破するため、放射能汚染は限定的との見方がある。これら、作戦面の詳細については、産経新聞の【野口裕之の軍事情勢】をご覧いただきたい。(続く) (文責=育鵬社編集部M)ハッシュタグ
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