これが日本の現実。国益を害する岩屋大臣

日韓防衛相会談

 アジア安全保障会議での主役、アメリカと中国の間で厳しい応酬があったなかで、日本の岩屋防衛大臣も物議をかもすパフォーマンス(?)を展開した。  出席前から韓国国防相との会談を熱望していた岩屋大臣の姿勢に対して懸念する声も上がっていたが、予想通りの国辱外交をやってのけたようだ。  日本側からの要請をしたといわれる会談は、正式会談ではく、非公式会談となったわけだが、韓国側からすると、事前のリサーチで岩屋大臣が韓国に対して「優しい」ことはわかっていただろう。  岩屋大臣が韓国海軍による自衛隊機レーダー照射問題の確認を求めると、韓国側は当然のごとく、この問題行動を「事実無根」と捌けつけた。  つまり、日本が嘘をついていると取られかねない結果となったのだ。実際、韓国内では、自衛隊の哨戒機による威嚇飛行との結論で報道されているらしい。  また、両大臣の写真撮影では、笑顔で握手を求める姿を収められ、これが韓国にも伝えられることにもなった。質問に対する答えや写真撮影などで、韓国側が事前に用意したシナリオ通りなのだろう。  そんな韓国側の姿勢に対して、岩屋大臣が「予想外の反撃」を行ったわけでもなく、日本のお得意の「未来志向の関係」を強調しただけで、まったく情けない姿を日本国民に見せたということだ。  これが、単に脇の甘い大臣による日本人特有の「擦り寄り姿勢」というのであれば、まだ致し方ないが、自衛隊員の士気にもかかわる重大な問題だといわざるをえない。 このような醜態が日本の国益に資すると思っているのであれば、国会議員の務めを果たしているとはいえないのではないか。

パチンコ議員とも揶揄

 当たり前だが、韓国に対して威勢よく「断交」といえばよいものではない。厳しい状況の2国間のあいだで、それでも話し合えるチャンネルがあったほうがよい。そのために「冷静に」話し合いを続ける、ということは多くの人が支持するだろう。  ただし、うやむやに終わっているレーダー照射問題に決着をつけられず、韓国に対して「申し入れをした」というアリバイ発言だけで終わったことを考えれば、国民のあいだに残るのはフラストレーションだ。  岩屋大臣は、パチンコチェーンストア協会の政治分野アドバイザーを務めているという。日本人からみて批判されることが明白な言動を行った理由は、彼が「パチンコ議員」だからとも邪推されている。  最悪のパフォーマンスと非難されても、全く恥じる様子もない岩屋大臣の人物像を「カンカもしたことのない優等生」と表現する声もあった。しかし、「パチンコ議員」として確信犯で行ったとしたら、そこに裏の何かを感じてしまうのだが。 参考:『左翼老人』森口朗著(扶桑社新書)
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