現代日本の川辺文化のイノベーション: 北浜テラス2

現代版「川床」( テラス) で、人気スポットになりつつある北浜

 そんな中、今新しい動きが芽生え、まさに、河川空間を使ったまちづくりに「イノベーション」が訪れようとしている。大阪市の土佐堀川の南岸エリア「北浜」だ。 「北浜」といえば、かつて大阪証券取引所があった都心の金融街。この街は大阪の「キタ」や「ミナミ」とは違って、週末になれば閑散とするようなビジネスエリアだった。  それが今、にわかに若者が集う穴場的なスポットとして注目を集めている。  ニューヨークが本店のコーヒーショップBrooklyn Roasting Company国内1号店や、ネット上の口コミで「大阪都心に居ながらにして、ベネチアやパリのセーヌ川の畔にいる気分」などと絶賛されているモトコーヒーが出店している。  これらの店はいずれも、河川敷の敷地上に「川床」すなわち「テラス」が設置されている。最近ではカフェ・ノースショアが出店し、いつも「行列」ができるほどに賑わっている。 「大阪人は行列に並ばない」というのがこれまでの飲食業界の常識だったらしいが、このカフェの魅力は、その常識を覆すものとなっているようだ。  ネット上ではこのテラスもまた、「都心でこんな開放的な気分を味わえる」等と絶賛されている。  筆者もこれらの店舗を訪れてみたが、実に素晴らしい空間だった。これまで海外でしか味わえなかった雰囲気が、あちこちの店のテラスで味わえる。  そして、平日の午後だというのに、自分一人分の席を見付けるのが精一杯になるくらい、店内は若者であふれかえっていた。  この北浜エリアにこうしたテラス付きの店が11店舗あり、今後、その数もさらに増える予定だという。北浜はこれから、大阪の若者文化エリアの一つとして、さらに発展していくことは間違いないようである。 藤井聡著『インフラ・イノベーション』(育鵬社刊より) 著者紹介。1968 年奈良県生まれ。京都大学大学院教授(都市社会工学専攻)。第2次安倍内閣で内閣官房参与(防災・減災ニューディール担当)を務めた。専門は公共政策に関わる実践的人文社会科学。著書には『コンプライアンスが日本を潰す』(扶桑社新書)、『強靭化の思想』、『プライマリー・バランス亡国論』(共に育鵬社)、『令和日本・再生計画 前内閣官房参与の救国の提言』(小学館新書)など多数。
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