米中覇権戦争の行方①――「ロシア政治経済ジャーナル」告知より

北野さん3冊(縮小2)

新刊『米中覇権戦争の行方』と好評既刊『中国に勝つ 日本の大戦略』『日本の生き筋』(いずれも育鵬社刊)

 モスクワ滞在28年の後、昨秋、日本に帰国した気鋭の国際関係アナリスト、北野幸伯氏が最新刊『米中覇権戦争の行方』(育鵬社)を刊行しました。  『中国に勝つ 日本の大戦略』『日本の生き筋』に続く当社刊行3冊目の本書では、米中覇権戦争の結末を大胆に予測するとともに、日本のとるべき道を明示しています。  著者が本書に投じた思いを、自身のメールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」で述べていますので、以下に転載します。 ロシア政治経済ジャーナルNo.2062(2019/9/26配信) ★米中覇権戦争の行方 全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは! 北野です。 今日、私の新刊 『米中覇権戦争の行方』(育鵬社) が発売になりました。 今日は、この重要な本についてお話しさせていただきます。 私がこの本を書きはじめた目的は、大きく二つあります。 一つは、米中覇権戦争が、わが国にとって「深刻な問題」 であることを理解していただくことです。 2018年、アメリカと中国の対立が激化しました。 それは、「米中貿易戦争」などと呼ばれています。 しかし、私は、【 米中覇権戦争 】と呼んでいます。 なぜなら、18年にはじまったのは、「貿易不均衡を是正 しよう」といった次元を超えた対立だからです。 そう、これは「覇権」「世界の支配権」をかけた、アメ リカと中国の戦いなのです。 「ふぉふぉふぉ。 大げさじゃのう。 トンデモ系、陰謀論の類じゃな」 そう思われた方もたくさんいることでしょう。 日本人のほとんどは、今回の米中対立がそれほど深刻だと は考えていない。 しかし、私の話は、「トンデモ」とか「陰謀論」の類では ありません。 実際、日本を代表する「真面目な雑誌」も、多少表現は違 いますが、同じようなことを書いています。 例を挙げましょう。 週刊 東洋経済」2018年12月29日 2019年1月5日合併号の 特集は、「2019大予測」でした。 128~129pを見ると、 【 米中新冷戦 】 という用語が使われています。 「米ソ冷戦」を思い出させますね。 129pには、こうあります。 <米国が経済、テクノロジー、軍事面でその覇権を脅かす 中国を放っておくことはない。 18年は安全保障関係者を含め、政官財の超党派で対中警戒 論が米国に完全定着した年だった。> ここでは、中国が「覇権を脅かしている」ので、アメリカ は中国を放っておかないと書かれています。 そう、米中の争いは、ただの貿易戦争ではなく、 【 覇権戦争 】 なのです。 「週刊 ダイヤモンド」2018年11月24日号の表紙は「米中 戦争 日系メーカー危険度ランキング」となっています。 ここでも戦いの真因は、「貿易不均衡」ではないことが語 られています。 <米国が許せない共産党支配>(36p) <米中では基本思想、政治システムが相いれないのだから 互いに譲れない。 技術覇権も軍事覇権も譲れない。 米中戦争が長期化するのは必然だ。>(37p) 米中戦争の本質は「基本思想、政治システムの違い」にあ るとしている。 要するに、 「資本主義アメリカ 対 共産主義ソ連」 「民主主義アメリカ 対 共産党一党独裁ソ連」 と似た構造の対立だというわけです。  この戦争はいつまでつづくのでしょうか? <戦争長期化のレンジは30年、40年先とみておいた方 がいい。>(同上) なんと、米中戦争は、30~40年つづく可能性があると。 ちなみに米ソ冷戦は、第2次大戦直後(1945年)から はじまり、ソ連が崩壊した1991年12月で終わりました。 つまり、46年間つづいた。 米中覇権戦争は、そこまで長くはないが、かなり長期にな るだろうと。 「週刊エコノミスト」2018年11月27日号は、「ドル・原油 ・金 「新冷戦」でこう変わる」です。 表紙から「新冷戦」という用語が使われています。  3つ例をあげましたが、日本の真面目な雑誌は、アメリカ と中国の対立が、「ただの貿易戦争」ではないことに気が ついている。 それで、「米中戦争」「新冷戦」といった用語が、2018年 から使われていたのです。 問題は、一般国民だけでなく、政府も「事の重大さ」に気 がついていないこと。 すると、どういうことが起こるのでしょうか? 政府は、「米中対立」を「覇権戦争」と認識していない。 「もっと軽いもの」と考えている。 すると、政府の動き自体が【 軽く 】なってしまうの です。 たとえば、「覇権戦争」がはじまった2018年、当たり前 ですがアメリカと中国の関係は、著しく悪化しました。 ところが、日本と中国の関係は、大いに改善された。 これ、アメリカのトップは、どう感じるでしょうか? 「わが国が中国との戦争を開始した途端、同盟国日本は、 中国との関係を大いに改善させた。 これは、裏切り行為だ!」 そう思われても仕方ありません。 たとえば、日本とロシアの関係は、2018年秋頃からギク シャクしています。 理由は、安倍総理が、平和条約締結を急ぎ始めたからで す。 日本は、「平和条約締結を急ごう!」というのですが、 ロシア側からは、別の言葉に聞こえます。 そう、「はやく島返しやがれ、この野郎!」と聞こえる。 だから、日ロ関係が、停滞してしまうのです。 私はもちろん4島の返還を望んでいますし、「北方領土」 が重要な問題であることは誰も否定しません。 しかし、「米中覇権戦争」の最中に気合を入れて取り組 む問題ではないだろうと思うのです。 この本の第1の目的は、「米中覇権戦争が、わが国にとっ て「深刻な問題」であることを、理解していただくこと」 と書きました 米中対立の深刻さが理解できれば、日本の行動は、より 戦略的、大局的になるでしょう。 この本を書く第2の目的は、「米中覇権戦争」で日本が 【 戦勝国 】 になる道を示すことです。 皆さんご存知のように、日本は戦後、長い間「自虐史観」 に汚染されてきました。 理由は、アメリカを中心とする戦勝国が、「日本が再び 強くなって反抗的にならないよう」教育(洗脳)したか らです。 しかし、日本が近現代で負けた戦争は、第2次大戦しかあ りません。 日本は、日清戦争、日ロ戦争、第1次世界大戦、冷戦で勝 利しています。 第2次大戦の大きな教訓は、やはり 【戦争は勝たなければならない】 ということでしょう。 そうでないと、戦勝国に、国の誇りも、歴史も伝統も、 すべて破壊されてしまいます。 ですから、日本は、「米中覇権戦争」で「戦勝国」にな るべきなのです。 この本の構成について、簡単に触れておきます。 第1章では、なぜ米中覇権戦争が起こったのか、その経 緯を書いていきます。 第2章では、米中覇権戦争の結末を予想します。 第3章では、日本が「戦勝国」になる道を示します。 逆に「また敗戦国」にならないよう、「避けて通るべ き道」についても触れます。 今からちょうど80年前、第2次世界大戦がはじまりま した。 日本は、その2年後、真珠湾を攻撃。 敗戦必至の戦争に突入しました。 結果、私の父方の祖父は満州で戦死。 父方の祖母は、30歳で未亡人になり、4人の子供たち を苦労して育てることになりました。 母方の祖父母は生き残ったものの、子供を二人(私 の母の弟と妹)失いました。 当時、日本国で普通に見られたこれらの悲劇。 二度と繰り返さないために、日本はどう動けばいい のでしょうか? 答えは、この本の中にあります。 日本を再び敗戦国にしたくない皆さん。 日本を戦勝国にしたい皆さん。 迷うことなくご一読ください。 『米中覇権戦争の行方』(育鵬社) 北野幸伯(きたの・よしのり)氏プロフィール 国際関係アナリスト。1970年生まれ。19歳でモスクワに留学。1991年12月、現地でソ連崩壊を目撃する。1996年、ロシアの外交官養成機関である「モスクワ国際関係大学」(MGIMO)を、日本人として初めて卒業(政治学修士)。1999年、メールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」(RPE)を創刊。「わかりやすい!」「面白い!」「予測があたる!」と話題になり、読者数が急増しつづける。RPEは現在、会員数58000人。業界最大手「まぐまぐ」の「ニュース、情報源部門」で日本一のメルマガである。また、2015年「まぐまぐ大賞」で総合1位を受賞。「日本一のメルマガ」と認定された。リアリズム大国ロシアの首都モスクワに28年滞在。アメリカや、平和ボケした日本のメディアとは全く異なる視点から発信される情報は、高く評価されている。2018年、日本に帰国。 著書に、『中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日』(草思社)、『隷属国家日本の岐路』(ダイヤモンド社)、『プーチン最後の聖戦』『日本自立のためのプーチン最強講義』『日本人の知らないクレムリン・メソッド』(以上、集英社インターナショナル)、『中国に勝つ 日本の大戦略』『日本の生き筋』(以上、育鵬社)などがある。 著者のメールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」 (http://www.mag2.com/m/0000012950.html)
米中覇権戦争の行方

米中覇権戦争勃発! 日本は「戦勝国」になれるのか? それとも、また敗戦??? この本は、日本が「戦勝国」になるために書かれた本です。

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