[タクシードライバー]断末魔の叫びを聞く

平均年収277万円、地方では生活保護水準以下も…… 10年ぶりの運賃値上げは、疲弊しきった業界に何をもたらすのか  最近、タクシー利用していますか?  02年の規制緩和でタクシー台数は激増。結果、利用者としては、タクシーがつかまらなくて困ることはなくなったし、深夜割増のないタクシーや高級車のタクシーが登場しサービスのバリエーションが増えました。  しかし、台数だけが著しく増えれば1台あたりの売り上げが減るのは当然で、全国のタクシードライバーの平均年収は278万円。時給に換算して1000円以上となるのは、東京都など一部の地域のみで、時給600円に届かず、地域の最低賃金を下回る都市もあるほどです。そんなタクシードライバーの待遇改善が、12月3日からの運賃値上げ(東京)の目的ではあるわけですが……。 本特集では、タクシードライバーがおかれた現状を中心に、規制緩和がもたらしたものをリポート。結果として利用者に負担を強いることとなった規制緩和とは何だったのか? 考えるきっかけとなれば幸いです。