中国でマズい店とニセ外国料理が急増する理由

 解けかけた氷の上に並べられたサーモンとマグロのぶつ切り。そして、なぜか傍らには干からびたアジの頭部――広州市在住の日系工場勤務・戸田誠さん(仮名・47歳)が、近所の日本食料理店で遭遇した「舟盛り」の様子である。

上海市内の料理学校で日本食を作る生徒たち(本文とは関係ありません)

上海市内の料理学校で日本食を作る生徒たち(本文とは関係ありません)

「そこは経営者も料理人も中国人で、おそらく誰も日本料理を食べたことがないんでしょう。味も刺し身というより肉片みたいで、強烈な生臭さだった。知人はこれに黒酢をぶっかけて食べていました」

 毒食品や食品偽装など、食に関するスキャンダルが止まらない中国で、飲食店の“味の悪化”が新たな問題になっているという。

『揚子晩報』(8月1日付)によると、浙江省金華市の飲食店で食事をした客が、料理があまりにもマズすぎるとして警察に通報するという事件も起きた。また、中国の飲食店口コミサイト「大衆点評」を覗いてみても、「食えたもんじゃない」「恥を知れ」などといった辛辣なレビューを下されている店が数多い。

 激マズ店が増えているのはなぜか。中国在住のジャーナリスト・吉井透氏はその理由をこう話す。

「習近平政権による贅沢禁止令や汚職撲滅運動により、外食産業は『大衆化』がキーワードとなっている。舌の肥えていない中流以下の顧客を取り込むため、中国の飲食業界では味を犠牲にした低価格化が進んでいる。また、競合が少なく、旨いかマズいか中国人が判断しにくい、日本食や西洋・中東料理などの開店ラッシュも進んでいる。オーナーや調理師もその国の料理に馴染みがなく、見よう見まねで作っている場合が多い」

 大衆化が進み、外食産業は拡大中だ。「中国割烹協会」によると、今年上半期の外食産業の売り上げは約30兆円に達し、前年同期比で11.5%増となっている。

 深セン市の不動産会社勤務・岡本宏大さん(仮名・29歳)も、飲食店の増加に関してこう証言する。

「経済の停滞で、中国の主要都市の商業地では高級ブランド店を中心に店舗物件の空室率が高まっています。そんななか、賃貸収入を失った物件オーナーが、自ら空き店舗を利用して商売を始めるケースが増えている。そんな場合に安易に選ばれるのが、成長率が鈍化し始めた中国でもまだ伸びしろがある飲食業です。深センの中心部でもこの1年で飲食店の数がかなり増えた印象です。コックの引き抜き合戦も熾烈で、日本料理店の中国人コックの月給は今や倍の15万円が相場です」

 前出の吉井氏が指摘するように、日本食など外国料理のマズさが顕著だという。重慶市在住の自営業・砂川孝昌さん(仮名・49歳)もトンデモ外国料理に出くわした。

「インド料理店が近所にできたので行ってみたんですが、カレーは四川料理のような味がするし、ナンは中国式クレープの煎餅と同じでした。すぐ潰れると思ったのですが、物珍しさに迷い込む一見客がいるようで、半年たったけどまだ営業していますね。ほかにもモロッコ料理店に足を運んだら、料理はウイグル料理の出来損ないだったり、タイ料理店のトムヤムクンが火鍋のスープの味だったり、もう散々ですよ……」

「中国四千年の味」と言われたのは今や昔。バブル同様、食文化も崩壊の危機にあるのか!?

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