ショーンKは氷山の一角…安倍晋三、麻生太郎ら海外留学を誇張する「学歴の水増し」は常態化していた!?

 経営コンサルタントでDJのショーン・マクアドール川上氏に経歴詐称の疑惑があると『週刊文春』(16日発売)が報じたことにより、川上氏は今月15日に公式サイトの英文プロフィールに記載した学歴に詐称があったことを認め、現在自身が出演する『報道ステーション』や『とくダネ!』などのレギュラー番組の降板を発表。さらに4月にフジテレビでスタート予定だった新番組『ユアタイム~あなたの時間~』のキャスター抜擢も辞退することになった。

ショーンK 今回の騒動で、「テンプル大学で学位、ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得」と記載されたショーンK氏の経歴がデタラメであることが判明したことにより、“消えた”経歴詐称疑惑にも注目が集まっている。特に海外留学体験をさも“学歴”のように表示する疑惑が現政権のトップにも存在していたことから、今回の騒動が氷山の一角であることがわかる。

「南カリフォルニア大学」の記載が削除された安倍晋三首相


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 まずは日本のリーダーである安倍晋三首相だ。かつての公式ホームページには、1977年「成蹊大学法学部政治学科卒業、引き続いて南カリフォルニア大学政治学科に2年間留学」から1979年「株式会社神戸製鋼所入社」と記載されていたが、現在の公式ホームページには、1977年「成蹊大学法学部政治学科卒業」から1979年「株式会社神戸製鋼所入社」となっており、南カリフォルニア大学政治学科に2年間留学という海外での経験が一切削除されている。

 2004年2月の『週刊ポスト』の報道によると、安倍氏がUSCの政治学科に在籍したことはなく、78年の春期、夏期、秋期にのみ在籍し、取得した6コースのうち、3つは外国人のための英語コースであり、そこには政治学は含まれていない。しかも安倍氏は、2年間留学といいながら、実際には1年間にも満たないことが判明。そして、安倍事務所は「南カリフォルニア大には78年1月から79年3月まで在籍しています。政治学は履修したが、途中でドロップアウトしたため、記録が残っていないだけで、留学の実態はあったと考えています」と答えている。

 その疑惑に対して、当時の民主党・菅代表は記者会見で「取材やホームページでの安倍氏の発言がくるくる変わっている」と指摘し、民主党として事実関係の調査をしていることを明らかに。その過程で記載は削除されたという。

「スタンフォード大学とロンドン大学」が削除された麻生太郎副総理


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 続いては、麻生太郎副総理だ。2004年時点での公式ホームページでは、昭和38年「学習院大学政経学部を卒業後、スタンフォード大学大学院(昭和38年~昭和40年)に留学」から昭和40年「ロンドン大学政治経済学院(昭和40年~昭和41年)に留学。帰国後に家業の麻生産業(現麻生セメント)に入社」と記載されていたが、2007年以降の公式ホームページでは、昭和38年「学習院大学政経学部卒業」から昭和41年「麻生産業株式会社入社」となっており、スタンフォード大学とロンドン大学という海外留学の経験が一切削除されている。

 多くの人は、こうした南カリフォルニア大学、スタンフォード大学、ロンドン大学といった海外の大学について詳しくないため、何となく凄いのだろうと圧倒されてしまう。そして、プライバシー保護の時代に、学歴の真偽を確かめることも難しい。

 安倍晋三と麻生太郎に共通するのは、祖父がともに東京帝国大学(現・東京大学)を卒業した内閣総理大臣の「エリート家系」であるということだ。言わずもがな、安倍晋三の祖父は岸信介であり、麻生太郎の祖父は吉田茂である。彼らが自身にコンプレックスを抱いていたのかどうかはわからないが、少なくとも周囲からの期待は凄まじく、プロフィールを“盛る”必要があったのかもしれない。

 しかし、政治家が選挙広報で「学歴詐称」することは以下のように公職選挙法違反とされており、1996年に衆院選に立候補したサッチーこと野村沙知代は、虚偽の経歴を公表した「詐称容疑」で東京地方検察庁に告発されている。

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●公職選挙法 第二百三十五条(虚偽事項の公表罪)
当選を得又は得させる目的をもつて公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者の身分、職業若しくは経歴、その者の政党その他の団体への所属、その者に係る候補者届出政党の候補者の届出、その者に係る参議院名簿届出政党等の届出又はその者に対する人若しくは政党その他の団体の推薦若しくは支持に関し虚偽の事項を公にした者は、二年以下の禁錮又は三十万円以下の罰金に処する。
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「学歴」という肩書きは、最も簡単に人から信頼と安心を得られるものである。「学歴重視」「欧米コンプレックス」の日本だからこそ、こうした学歴・経歴を水増しする行為が起こる空気が蔓延しているのだろう。

<取材・文/北村篤裕>

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