合コンなどでジャブとして繰り出される質問に「芸能人でいうと誰がタイプ？」というものがある。 そこで女子アナの名を挙げようものなら、あなたの株価は急降下するだろう。かくいう筆者も「やっぱりテレ朝の市川寛子だね。『報道ステーション』時代に古館の脂っこさを中和していた慎ましさは、まさに可憐の一言（以下、とうとうと続く）」と熱弁してしまい、キモがられることが幾度となくあった。ここでは本音を言ってはいけない。女性の質問の意図をくみとらねば、東京砂漠は生き残れないのだ……。 では、この質問に込められた意図とは何だろうか？　本誌の恋愛企画を得意とする女性編集者は次のように因数分解する。 ●単純に女性の好みを知りたい ●女に何を求めているのか（優しさ、見た目、頼りがい……）を知りたい ●こういう質問に対して、バカ正直に答えるタイプなのか、女の人の反応を考慮して答えようとするくらいには頭を使うタイプなのかを知りたい これらの要素が「建前と本音がない交ぜになりミルフィーユ構造になっている」というのだ。む、難しすぎるよ……。 というわけで、万人に受ける「正解」を求め、女の本音と建前、機微に詳しいマンガ家の峰なゆか氏に教えをこうた。 「相手の女性よりも年上の芸能人を挙げるのが鉄則です。一昔前の鉄板は黒木瞳でしたが、最近は手垢がついてしまったのでダメ」 そこで峰氏がイチオシするのは、元JUDY AND MARYのYUKIだ。 「まず20～40代まで幅広く知られています。かつアラフォーで美人系ではないので、大抵の女性が好印象を持っている。それでいて色気があるので、男にウケる要素もある。同系統にYOUがいますが、YOUだと女ウケを狙ったあざとさがでてしまう。相手がアラサー以上であれば、ジュディマリの曲を挙げて思い出青春トークもできるし、万能です！」 なるほど。これはテンプレ決定である。ほかにも「奥さんどんな人？」「浮気したことある？」などのひっかけ質問から、「好きな食べ物は？」「趣味は？」などの正解があるのかさえ不明なものまで、「男のモテ名言」として週刊SPA！12月13日発売号で回答している。使えそうな名言が多数そろったので、ぜひ心のメモ帳に書きこんでほしい。 文／犬飼孝司