シェアハウスの経営はトラブルだらけ!? 盗難、女性の部屋の壁に穴が…住民からの苦情が絶え間ない
他人同士で同じ家に住む「シェアハウス」の文化。2012年にフジテレビが『テラスハウス』を放映開始した頃はまだまだ新鮮な言葉だったが、すっかりと耳慣れた言葉になった感がある。現在、全国に存在するシェアハウスの数は2804件で、そのうち3分の2ほどの1901件が東京に集中しているという(「シェアハウス市場調査 ‘14年度版」/日本シェアハウス・ゲストハウス連盟より)。
これだけ急増しているということはシェアハウスの経営が儲かるということなのだろうか? だが、実際にシェアハウスの経営者に尋ねると「経営はそんなにおいしいものではない」という答えが返ってきた。都内で4人が共同生活するシェアハウスの経営に携わる佐藤さん(仮名・30歳・男性)はこう語る。
「うちの場合はお金がないからシェアハウスを借りる人が多いので、家賃を通常の賃貸よりもかなり安めに設定しているんですが、その割には手間ばかりかかります。いちばん厄介なのが盗難。居住者から、『財布からお金がなくなった』という相談があり、調査をしましたが犯人はわからずじまい。4人の居住者がいたので、相談者からは『ほかの3人の誰かが犯人だから早くとり返してくれ』と迫られたのですが、証拠もなく調査などできるわけもありません。結局、私と居住者の間でしこりだけが残ってしまいました」
この事件をきっかけに監視カメラを設置する案も出たのだが、費用と手間を考えると実現は難しいとのこと。鍵の閉められるロッカーはあるので、自己管理の徹底をうながすことしかできていないという。
また、住民からは光熱費や水道費などのインフラ料金への不満も出てくる。このシェアハウスではそれらを居住者で均等に割っているが、去年の夏に光熱費と水道代が跳ね上がってしまった。
「仕事で日中はシェアハウスにいない居住者から、『1日中家にいるニートと同料金なのはおかしい!』と言われ、ほかの月よりも多い分は経営者側が払うことになりました。なんとか赤字にはなっていませんが、経営陣はいつもピリピリしていますね」
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