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「男の乳首」もダメ! SPA!が受けた中吊り広告の言葉狩り

 4月6日朝、『週刊大衆』が公式ツイッターで電車内の中吊り広告掲載を取りやめたことを発表した。『言葉狩りとの闘いでした』『「おっぱい」が「ぱいぱい」になる、意味不明の変更もありました。』(どちらも公式ツイッターより)など、中吊り掲載を取りやめるに至った経緯を語っている。  そこで、当サイト日刊SPA!の母体である週刊SPA!の中吊り広告の場合が受けた”言葉の制限”の事例を一部紹介したい。 【1】「セカンド童貞」は伏せ字無しだが、「童貞喪失」はNGとなった。 ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=831356 【2】「素人H市場」や「セクキャバ」はOKだが「手コキ」は「手●キ」に変更された。 ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=831332 【3】「性感帯」は「性●●」に変更され意味不明に、「オナニー」も「オ●ニ●」と、ぱっと見では何の話をしているのかわからない。 ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=831336 【4】「覚せい剤」は一般的な名詞のため掲載できるようだが、「シャブ」になると途端に「シ●ブ」に。「ヤる」は「ヤ●」にされる一方、「セフレ」は「セフレ」のまま掲載された。 ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=831354  今週号(4/7発売)の特集「[嫌いな上司]の殺し方」も「[嫌いな上司]の●し方」に変更。「正し方」「倒し方」「潰し方」など他にもいくらでも入りそうな候補が思いついてしまうため、タイトルの意図は損なわれている。 ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=831358
週刊SPA!4/14・21合併号

週刊SPA!4/14・21合併号中吊り

 もちろん、中吊り広告は電車内という公共の場であり、公序良俗に反する言葉が制限されることは十二分に理解している。鉄道会社側との建設的な議論の上、言葉の制限を受け入れている状態だ。  しかし、昨年7月のJR側とのやり取りには、「納得がいかない言葉の規制があった」と、週刊SPA!・金泉編集長は語る。その”言葉狩り”とは以下の通りだ。  2014/8/5号の特集『OL&女子大生が判定[キモい/キモくない]男の境界線』では、「滝汗、乳首透け、衰えたカラダに薄着etc. 夏こそ気を抜くな!」とサブタイトルを付けたところ、JR側の審査によりNGとなった。対象が男であっても“乳首”というワードは不適であるという回答だった。  編集部としては、調査した女性300人の大半が「薄着になる夏に男性の乳首が透けて見えるのはキモい」と回答した事実を伝えることは、新しいエチケットの問題と捉えていた。にも拘わらすJR側は、乳首はNGの一点張りであった。そこに議論の余地はなかった。結果、この号の中吊りでは“乳首透け”を抜き、「滝汗、うちわで扇ぐ、衰えたカラダに薄着etc. 夏こそ気を抜くな!」に変更することになる。 ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=831360  これが契機となり、度重なるJR側の議論にならない”言葉狩り”に、週刊SPA!は昨年10月をもってJRでの中吊り広告掲載を取りやめた。現在は、建設的な議論ができる地下鉄、私鉄を中心に中吊り広告を掲載している。  もちろん、SPA!中吊り広告に掲載される表現の一部が、青少年の育成を含め、公共の場では不適であると考える人々が存在することはよく理解している。ただし、「男の乳首透け」というエチケットの問題を論じた文言まで制限するJR側が考える公共とは、あまりにも”不健全”ではないだろうか。  地下鉄や私鉄で、週刊SPA!の伏せ字入りの中吊りを見つけた際は、発売中の表紙と見比べて、どんな“言葉狩り”が行われているのか、比べてみてはいかがだろうか。 <取材・文/DDマツ
週刊SPA!4/14・21号(4/7発売)

表紙の人/木村拓哉

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