地味な下町だと思っていた「蔵前」が、“東京のブルックリン”と呼ばれるオシャレ街になっていた
「ブルーボトルコーヒー」が清澄白河に日本1号店を出した時、なぜ?と思った人もいただろう。しかし、いまや、東京の東半分は「ハイセンス」な街へと変貌している。イメージからすると、オレゴン州ポートランドやニューヨークのブルックリン……らしい。
ポートランド勢がブルーボトルコーヒーを筆頭とするサードウェーブカフェが多い清澄白河だとすると、「東京のブルックリン」的な異名を持つのが、蔵前。
周囲を問屋街や浅草のような観光地に囲まれて、昔は国技館があったもののどちらかというと地味なイメージだった蔵前が、なぜ「東京のブルックリン」になっているのか。
台東デザイナーズビレッジの鈴木淳氏は「袋物や財布屋、バッグ屋が多く、ハンドクラフト系の人達が集まっている街」と説明する。空き物件をリノベーションした建物も多く、そこにハイセンスなショップやアトリエが入っていることからその異名がついたらしい。
Web サイト「東東京マガジン」の編集長、今村ひろゆき氏が推すのは、バックパッカーズホステル「Nui」と、日本初出店の「ダンデライオンチョコレート」。後者は、カカオ豆の選別や焙煎からこだわったチョコレートが味わえる店とあって、2月の開店前から話題沸騰だった。
最近は雑誌でもオシャレな街として取り上げられることが増えており、「地元の人たちが何よりビックリしているはず」と鈴木氏。
街行く若者に話を聞いても「オシャレな雑貨や家具を見て回るだけで楽しいから好き」「昔ながらな感じと新鮮さが両立している」と賞賛のコメント多し。「蔵前好きというと“通”な感じがする」との声も。
ハンドメイド製品の持つクラフトマンシップに憧れるサードウェーブ男子が、洒落たバックパッカーズホテルで国際交流をする。そんな街になっているのだ。
3/8発売の週刊SPA!「東京の下町が[イースト・トーキョー]になっていた」では、鄙びた下町のイメージだった台東・江東・墨田などの東東京が、”丁寧に暮らす”サードウェーブ男子たちを魅了するシャレオツタウンに変貌している現状をリポートしている。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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