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「新宿ゴールデン街」で火災。五輪再開発も囁かれるなか、存続の危機を乗り越えられるか?

先月、消火訓練をした直後だった

Facebookの新宿ゴールデン街商業組合のページ

Facebookの新宿ゴールデン街商業組合のページより

 実は先月25日には、四谷消防署の指導の下、組合の店主たちが集まって消火訓練をしたばかり。毎年、街ぐるみで消火訓練を恒例行事としているという。 「ただ、路地も狭くて店舗の多くが木造で築60年を超えています。いざ出火したら……と思っていた矢先でした」(店主Aさん)

何度も存続の危機にさらされているゴールデン街

 消防庁によると火元は2階建て飲食店の2階で、同店は13日から改装工事の予定だったというが、出火原因はまだわかっていない。  権利関係が複雑なゴールデン街は、過去に何度も存続の危機に見舞われた街でもある。  まずはバブル期。「たった3坪か4.5坪の土地と30年も経った建物を億単位で買収し、立退き料は1000万円が相場という異常な時代であった。全盛期200軒以上あった店が140軒にまで減った」(新宿ゴールデン街HP)という時期であり、一方で立ち退きを拒否する店主と地上げ屋の対立も起き、何度も不審火が起きていた。  次に、バブル以来の地価上昇を見せた00年代前半。2016年東京五輪構想を掲げた石原都知事政権下、再開発地のひとつとして目をつけられたのが、またしてもゴールデン街だった。しかし、このとき東京は落選、計画は頓挫した。  かくして生き残ってきたゴールデン街。4年後には東京五輪が開催されるが、どうか国内外の酔っぱらいのサンクチュアリ、重要文化財として建ち続けてほしい。 <日刊SPA!編集部>
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