理想は“会社のような家族生活”。嫌になったら辞めればいい――岡田斗司夫×大西加枝の「法律婚はもう時代に合わない!?」
大西「『フツーの人と結婚したい』という人が、結婚から1番遠いですね。フツーのルックスで、派手じゃなくて、家事ができて、育ちが悪くない程度で…って条件を出す人って、自分が考えるフツーから少しでもずれると『イヤ』ってなっちゃうんですよね。で、結果的に、出会えない」
岡田「そういう人って、一生一人の人と幸せに添い遂げようと思いがちだよね。絶対に倒産させられないと思って起業する人の会社がうまくいかないのと同じで、失敗はできない、せめて人並みの生活を送りたいと思っていると、窮屈な家庭生活になってしまうんじゃないかな。同時に、その窮屈な家族からは逃げられないという思い込みが、不幸な束縛を作ってしまうと僕は思っています。だから、結婚相手がいても他所に別の恋人がいたり、合わなくなってきたら辞めたりできる“会社のような家族生活”があると楽になる人もいるはずです」
大西「どんなに借金つくっても命はとられないと思うのと同じで、結婚生活において離婚もあまり大きな問題じゃないんだなと思ってほしいですね」
岡田「離婚したって幸せに生きていけますから」
大西「そうなんですよね。実際、離婚経験者たちは過去の結婚を失敗だと思っておらず、『前の結婚は離婚で終わってしまったけど、いい経験をさせてもらった』と言う人が多いんです。結婚でも、トライアンドエラーをした上で、居心地のいい家庭生活を作っていけばいいのではないでしょうか。ただ、やみくもなトライアンドエラーをしないためにも、結婚前に『どんな家庭を作りたいか』というビジョンの擦り合わせは必要で、ビジネスパートナーを選ぶように結婚相手を選ぶという視点が重要だと思います」
岡田「その通りでございます! 年取って離婚していない恋愛結婚の夫婦は、ただ単純に“離婚能力”がないだけ。熟年夫婦の半分は不幸な顔をしてるじゃないですか」
大西「だから恋愛で浮かれて脳が泥酔状態の時に、結婚を決断するのはもう止めましょう。今、日本では、非モテ男を毒男や喪男などと呼んで、恋愛結婚できない弱者だとする傾向がありますが、ただ単純に彼らの求める結婚生活が“今の結婚制度”にあっておらず先進的なだけ。泥酔状態で婚姻届に判を押さない賢い人たちだとも言えるでしょう。でも、そういう人がどうしたら結婚したくなるのかが、イマイチ分からないんですよね」
岡田「それは簡単です。男子の中のヒーローを目覚めさせればいいんですよ。『今の時代、結婚しないほうがラクかもしれない。だが、誰かを幸せにしてあげないと、その誰かは不幸なままだ! 君の中に眠っているヒーローを目覚めさせよ! 君が誰かを好きになり、プロポーズをすれば、幸せになれる女性がこの世に一人生まれるんだ。結婚しないままで、君の男らしさは納得してくれるだろうか? いや、否だよな!』と。そういう問いかけで、男をヒーローに仕立て上げるんです」
大西「なるほど! 疑問が解けました。ありがとうございます。私は、この『37歳からの婚活』は、主に男性に読んで欲しいと思って書きました。実は、婚活市場って女性のほうが多いんです」
もしもあなたが独身で、何ともいえない寂しさを感じ、将来に漠然とした不安を感じているならば、決断すべきは“結婚”だ。この世で不幸を嘆いている暇があったら、婚活をしてみては。
構成/中山美里
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『37歳からの婚活』 あなたの婚活は間違っていた! |
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