磯丸水産・創業者「オープン直前までスペインバルをやる予定だった」――知られざる成功秘話を明かす
――その研究を通じて生み出した磯丸水産ならではの強みとはどんなものでしょうか?
寒川:一つ目は、24時間営業です。磯丸水産は間口の広い店舗にしたかったので、24時間営業に挑戦しました。居酒屋チェーンにおいては新しい取り組みだったので不安もありましたが、既存の時間帯では来ていただけなかったお客さまを獲得できたので、やってよかったですね。
――当初はどんなお客さんを想定していたのですか? 例えば、夜遅くまで働いている人たちが仕事終わりに飲みにいく……など?
寒川:そういった夜遅くまで働く方たちはある程度は想定していました。ですから、初期は、池袋や新宿、渋谷などの繁華街にも出店していたんですよ。また、消防や警察、病院など夜勤のある方も想定していました。ただ、いざやってみると、意外と早朝まで飲む普通のサラリーマンの方や、朝7時くらいから飲むお客さまも多かったのが驚きでしたね。
――え、スーツを着た会社員が!
寒川:正直、私も想像してなかったので、びっくりしました(笑)。二つ目の強みは「設備」です。従来の炉端焼きなどの店舗では、炭火コンロで海鮮を焼いていたんです。すると、煙が充満し、服や髪に臭いがついてしまう。「これはお客さまによくない」と思ったので、磯丸水産ではガスコンロにして、煙を吸い取るための空調設備を整えました。
――大きな生け簀も名物ですね。
寒川:本物の海の家にはだいたい生け簀がありますが、都会の店にはあまり生け簀は置いてない。「だったら、海の家を忠実に再現して他店と差別化しよう」と思い、設置しました。水槽は徹底的に管理しており、新鮮な魚介を即時に提供することができるようになりました。
※このインタビューは7/26発売の週刊SPA!のインタビュー連載『エッジな人々』から一部抜粋したものです
【寒川良作】
’59年生まれ。愛知県出身。手羽先専門店・鳥良や浜焼き居酒屋・磯丸水産を運営するSFPダイニングを経営し、’14年に同社を上場させた。その後、’15年12月に代表取締役を引退。今年1月から飲食業に特化した起業支援を手掛ける
スタートアップ・プランニングを設立
取材・文/藤村はるな 横山 薫(本誌) 撮影/寺川真嗣
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