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「オーダーメイド葬式」はなぜ増えたのか? 祭壇がひまわり畑、ライブハウスで故人を偲ぶ「お別れ会」も

テーマ型の「お別れ会」も人気

 一方で、お葬式とは別に行う「お別れ会」のニーズも生まれている。これは、結婚式で言えば披露宴を含む一次会に対する二次会に該当するもの。 「お別れ会と言うと、芸能人や著名人だけがやるイメージが強いですが、最近は一般の方もお別れ会をするケースが増えています。  家族・親族だけで行われる葬儀が増えた結果、参列できなかった友人や同僚、またはその声を受けた家族の主催で『お別れ会』が開催されるのです。ご遺体がないので場所制限もなく、『火葬』という時間制限もないため、自由度も高く準備にも時間をかけられます。よりオリジナル性の強い式を行いたいという方には向いているかもしれません」(井野氏)  オーダーメイドのお別れ会の要望が年々増加傾向にあることを受け、同社は昨年12月、お別れ会プランニングサービス『新しいカタチのお別れ会・偲ぶ会 Story』を開始。故人の生き様や趣味を綿密にヒアリングすることで独創的なお別れ会を実現しており、徐々に相談件数も増えている。

提供:鎌倉新書『Story』

 写真は、野球チームのコーチだった故人のお別れ会。野球の観戦チケットを模した招待状、焼香・献花の代わりに野球ボールを捧げる『献球』、『始球式』による開会宣言などを企画した。

ライブハウスやカフェで故人を偲ぶ

 開催場所は斎場やホテルだけではなく、ライブハウスやカフェでも可能。故人となった祖母とかつて一緒に訪れたことのあるコテージでお別れ会を開いた女性は「思い出の場所で、おばあちゃんが喜ぶようなこと、みんなで一緒に過ごせたことに、感謝します」と話していたという。

提供:鎌倉新書『Story』

 いまの時代、結婚式だけではなく葬儀にも個性を反映させるケースが珍しくなくなっているようだ。時代の変化と共に、今後はさらに独創的な葬儀が広がりを見せていくだろう。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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