社会保障料の世代間格差9000万円を正す方法【中編】

増税、年金負担増、雇用の不安定化etc.と、今の若い世代をとりまく環境は悪化する一方。そんななかで、「若者を優遇することこそ日本を復活させるカギ」と主張する論者がいる。12/26発売の週刊SPA!「増税よりも経済成長戦略 若者優遇政策が日本を復活させる!」では、収入・社会保障・雇用の面からその理由を解説。ここでは、そのなかから一橋大学准教授の小黒一正氏が解説する「社会保障料の世代間格差を正す方法」を紹介しよう。

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‘90年に579万人だった「75歳以上の人口」は、’00年には900万人となり、社会保障予算は約50兆円から約80兆円に増えた。社会保障予算は、75歳以上の高齢者数に連動する。

「そこで、世代間格差を是正するために、私は年金の『事前積み立て方式』を提案しています。高齢者人口がピークを迎える前に、あらかじめ保険料を引き上げておきます(消費税を社会保障の基幹財源に位置づける場合には保険料のかわりに消費増税でも構わない)。そのことで、社会保障費の支払い額よりも保険料の負担総額が上回るようにする。つまり、人口の多い世代と少ない世代の、負担の格差を“平準化”する制度です。

このシステムを導入することにより、黒字となった差額分が積立金として貯まっていきます。そして高齢者の人口がピークを迎えた頃から、積立金を取り崩していく。一般家庭が老後に備えて、現役時代に貯蓄に励むのと同じです。

これにより保険料の支払い額と受け取り額がほぼ同じになり、世代間の格差が是正されるのです」

現在よりも高齢化する前の時点で保険料を引き上げ、社会保障の財政収支を一時的に黒字化するということだ。いずれ高齢化が進展すると赤字化するが、あらかじめ事前積み立てしておいた黒字で相殺されるため、社会保障の財政収支は必ず均衡するのだという。

それでは、事前積み立てによって世代間格差はいったいどれだけ解消するのだろうか?

⇒【後編】につづく http://nikkan-spa.jp/116922

※12/26発売の週刊SPA!「若者優遇政策が日本を復活させる!」より

週刊SPA!1/3・10合併号(12/26発売)

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