中流以上の家庭で「隠れ貧困」に陥ってしまう人の特徴
特に贅沢をしていないのに貯蓄ができていなかったり、財布の中がいつの間にか空になっているなど、昨今「隠れ貧困」と呼ばれる人々が増えているという。一見裕福そうにみえる家庭なのに、なぜ貧困に陥るのか? 急増中の「隠れ貧困」の確信に迫った。
なぜ、中流以上の家庭で「隠れ貧困」が増えているのか? その理由として経済ジャーナリストの荻原博子氏が指摘するのが、手取り収入の減少だ。
「額面は同じでも、税金が上がり、控除は減らされ、手元に残るお金自体は減っています」
ならば生活水準を下げるのが必然だが、そこで障壁となるのが人生の3大出費と言われる「住宅費・教育費・老後資金」だ。
「特に就職氷河期などを経験した40歳前後の場合、ネックになるのが教育費です。競争社会で生き抜くには学歴が必要だという強迫観念があり、自分の子供への教育費は削らない。こうしたジレンマに悩まされ、結果、隠れ貧困に陥ってしまう人が多いんです」(荻原氏)
また、精神科医の春日武彦氏は「隠れ貧困の人に多いのが、『その気になればいつでも無駄遣いをやめられる』と思っていること」と指摘する。
「このように高をくくった態度は、アルコール依存症に似ています。隠れ貧困とはある意味で“無駄遣い依存症”とでも呼ぶべき病理。浪費そのものに人生の充実感や意味を見いだし、心の隙間も埋めているのだと思います。したがって、普段から不満や不全感を抱き、勝ち負けにも敏感で、しかしそれを自分で認めようとはせずに外見ばかりを繕いがちな人が隠れ貧困に陥りやすいと思われます」
「隠れ貧困」増加の原因は手取り収入の減少
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