男性ファッション誌の[暴走ワールド](珍)図鑑【その3】
【草食系】
恋愛にちょっぴり奥手なのが、草食系の共通点。「この夏越えたい! 恋のハードル」(『キラリ!』’09年8月号)では、出会いがない、連絡先の交換ができない、などの対処法を伝授。デートまでこぎつけたのに告白できない場合は、「気持ちを伝えるプレ告白とマジ告りの2段構えが◎」と、超慎重な構え。ついには「恋のきっかけはひとに作ってもらっちゃおう!! 他力本願恋愛のすすめ」(『チョキチョキ』’09年5月号)って、どんだけシャイボーイなのか。
そんな男クサさを感じさせない点も草食系の特徴。「竹下通りに新スイーツスポット続々開店!(『チョキチョキ』’09年8月号)」って女子か!? 「梅雨に負けない洗濯講座」(同)って主婦か!?
なかでも、女性以上にヘアスタイルに心血を注いでるのが『キラリ!』だ。8月号だけでも「みんなが行きたいサロンTOP10」「今すぐ変えたい! 夏休みヘア」などの特集が山盛りで、毎号こんな調子。写真に添えられた「ふわくしゃな毛束で狙うのはスポーツテイスト」なんてコピーがまたフェミニン。かと思えば、「ラフさが魅力の外国人風マッシュ」「おしゃれな外国人風のクセ毛ショート」って、そんなに外国人になりたいの!?
『チョキチョキ』と『ビダン』で目を引いたのは、読者モデルのカリスマ扱いっぷり。『チョキチョキ』では「おしゃれキング」と命名され、名前の前にはいちいち「KING」の文字。ファッションページ以外でも、「KING樋口、スタイリスト、デビューしました!!」(9月号)と、美容師アシスタントを卒業したばっかのコに、いきなり2ページも割いて彼のヘアスタイリングを披露させたり。さすが「おしゃれキング」は違うね☆
『ビダン』は「ビダン読者モデル」、略して「B-mo」が大活躍!! 特にフィーチャーしてるのが阪西佑太クン。8月号じゃ「B-mo阪西佑太はこの夏絶対必要な7着をとことん着まわす!」「トレンドコーデはB-mo阪西佑太がお手本!」などに登場。おまけに「阪西佑太を作るすべてを紹介!」として、「音楽、ファッション、映画、本などなど、阪西佑太の日常にかかせないカルチャー系のネタを全部見せます!! ココを読めば気持ちは、もう阪西佑太でしょ!?」と、芸能人も顔負けの立ち位置。
ところが、このカリスマ佑太様、実は『チョキチョキ』(9月号)では、ストリートスナップのページで「22歳 大学3年」と、一般人として登場してた。……ご本人は納得しておられるのでしょうか!?
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