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ちょいわる系男性ファッション誌の[暴走ワールド]

【オヤジ系】  40代以上の中年男性を中心読者に設定しているのがこのジャンル。なかでも「ちょい不良(ワル)オヤジ」でお馴染みの『レオン』は強烈だ。 「『カンパリで紡ぐ、長い艶夜(アデーヤ) 赤い情熱の酒は”恋の直前酒”です!」「これでニキータ(彼女の意)の記憶にさらなる一手を」といった、独自の美学と言語センスがこれでもか~と押し寄せてくる。  あくまでゴージャスな誌面は、不況なんてどこ吹く風。でも、「“ちょっとそこまで”はクルマじゃなくてクルーザーで☆」(’09年9月号)って、さすがに浮世離れしすぎでは!? かと思えば、「シワのひとつもないような草食ウンヌンにはこなせまい 日焼けオヤジはで勝つ!」(’09年7月号)なんて、鼻息荒く若者に対抗心を燃やしたりもするからお茶目だ。 『レオン』のお手本がイタリアオヤジなら、ハリウッドセレブを徹底的に崇めているのが『サファリ』。「ワザありのセレブ流ストール使い!」「セレブはブロンズ肌でアンチエイジに!」「どうせならハリウッドセレブのように海を楽しみたい!」「セレブも注目! ロックでヒッピーなダメージデニム」と、どこもかしもセレブ尽くし。まあ、もともとカッコいいハリウッドセレブだからこそ、何を着てもサマになるという厳然たる事実は置いといて、目標を高く持つのは素晴らしいことですよネ。  浮世離れしているという点では『ウオモ』も見逃せない。’09年9月号の特集が「40歳がアガる! 世の中がアガる! 気分上昇テク72」って、不惑の年齢になってもアゲアゲっスか。で、「朝、モヤモヤを吹き飛ばすフェラーリ出勤!」が一発目のテクとは、アガりすぎて突き抜けてます。さらに「等身大サイズの大画面でバーチャル感を加速させる」という103インチプラズマテレビは、「世界一流のアスリートが躍動する臨場感を体験すれば、身体も思わず動きだし、もはやプレーヤーの一員に」なれるらしい。この思い込みの強烈さも若さの秘訣なの!?  一方、少し毛色を変えて”ワイルドでカッコいい夫・父親”というスタイルを標榜しているのが『オーシャンズ』。でも、「デニムが似合う大人の男になる!男クサイル(男臭いスタイルの意)』で行こう!」「(髪形の)お手本はブラッド・ピット 男くさSEXYな”刈(カ)リット・ピット”」「コロンばぬ先の夏コロン』」など、なぜかあちこちでボケないと気が済まないご様子。つか、ダジャレもオヤジのたしなみってことなんだな。  対して、”仕事ができる男こそ魅力的”というイメージを強く打ち出しているのが『ゲーテ』。「『24時間仕事バカ!ならではの店選び」「24時間仕事バカ!を支える才色兼備な秘書」「『24時間仕事バカ!は、朝、時計の装着とともに覚醒する」など、とにかく”24時間仕事バカ!”であることをクドいほど礼賛。栄養ドリンクのCMじゃあるまいし、適度な休養も必要では!? つーわけで、部長。そろそろ疲れてきたので、お先に失礼してもよろしいですか……?
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