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“怪魚ハンター”って稼げるの? 小塚拓矢の働き方「仕事しないでいいように、仕事をしている」

ライ“フ”ワークとライ“ス”ワーク

 小塚氏は、依頼があれば講演も引き受けている。これまでも小学校や中学校、大学、動物園や水族館など、様々な場所で経験を語ってきた。ムベンガという怪魚の標本を持参すれば、子どもたちにも大人気。しかし……。 「母校の高校からは依頼が来ない(笑)。まあ、ガチガチの進学校だったんで、僕みたいな人間の話は、生徒が勉強しなくなると思われているのかも? たしかに受験期は、世界を広げすぎないほうが勉強に集中でき、そうしたほうが将来的にいわゆる“幸せ”を手にしやすいのは間違いないでしょうからね」
小塚氏の働き方

中学校で講演をおこなう小塚氏

 ともあれ、世間から怪魚ハンターと呼ばれ、特殊な仕事に見える小塚氏。しかしながら、お金を稼ぐ仕事はもちろんだが、ときには稼げなくてもやる仕事もあるのだという。 「メシを食っていくためのライ“ス”ワークと、やりたいことをやるライ“フ”ワーク、両方のバランスかなと。ちなみに、釣り具の製造販売が前者、“怪魚ハンター”としての執筆や講演が、後者にあたります」  最後に小塚氏は、将来の“グローバル”な展望をこう語る。 「これまでは自らが海外に向かう“グローバル”が多かった。今度はそれと並行して、海外の若者たちに日本に来てもらって、釣りや旅を楽しんでもらう、日本に呼ぶ“グローバル”も、ライ“フ”ワークに加えていきたい。僕がこれまで海外でしてもらったことへの恩返しとしても」 <取材・文/藤井敦年>
明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi
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怪魚大全

世界49カ国、1075日をかけて釣り上げた驚きの怪魚・珍魚の数々。命を賭し、青春を竿にかけて真っ向から勝負したモンスターたちの全記録。TBSテレビ情熱大陸ほかテレビやネットでも話題の怪魚ハンター渾身の最新作! 

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