近大、明治、法政…志願者数増加のワケは「女性目線」経営!? バンカライメージは過去のもの
受験シーズン真っ盛り。当時の苦労を思い出す人も多いだろう。しかし、学生数の減少などもあり、各大学ともに学生を集めるために試行錯誤し、志願者数でも勝ち組・負け組に分かれている。「勝ち組」たらしめる要素のひとつが「女性目線」だ。
「“女性目線”を重要視する大学が増え、人気になっています」と語るのは日経BP総研マーケティング戦略研究所の石井和也氏。
「近畿大学は’17年に約500億円を投じて『アカデミックシアター』を建設しました。パウダールームや女子学生専用図書館を設置。その影響もあり、4年連続で志望者数トップを維持。女性がいない産業は盛り上がりませんからね」
大学通信常務取締役の安田賢治氏も「施設や設備の充実に力を入れて女子学生が増加した大学は多い」と解説する。
「例えば、明治大学は豪華なリバティタワーを建設。早稲田大学や法政大学も同様で、バンカラなイメージで避けられがちだった女子学生の入学者が増えています」
男子に比べて女子が清潔さなどをより重視する傾向は強い。施設や設備の充実度が入学者増加に影響することは容易に想像できるが、大学研究家の山内太地氏によると“大学生ならでは”の理由もあるそう。
「豪華な施設というのは、プライベートな空間が増えるという側面もあると思います。考えてみると、大学生には自分の机が用意されていません。小・中・高・社会人はあるのに、大学生だけが持っていないんです。この机というのは、いくら小さくてもプライベート空間であることに変わりない。我々もそうですが、どこかにプライベートな空間がないと精神的に参っちゃいますよね? そして、現代に生きる大学生たちは一人でいるとバカにされることも少なくないです」
事実、「便所飯」や「ボッチ」など、大学生にとって一人行動は何かと嘲笑の対象となる。
「近大の設備もプライベート空間として重宝されているでしょうし、京大のように高級レストランを設置する大学もあります」(山内氏)
女子学生獲得へ各大学が新設! 豪華すぎるキャンパス内施設
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