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『おっさんレンタル』に登録した中年会社員「将来の希望が見えてきた」

「定年まで勤め上げられる」というフリーパスがやすやすとは通用しなくなった現代。しかし、そんな状況下でも、きっちり逃げ切りの青写真を描けている人は確かに存在する。先行き不透明な社会においても役に立つ働き方を実践する“逃げ恥会社員”の実態に迫る!

森雅行さん(48歳)

 都内の不動産会社に勤める森雅行さん(48歳)が逃げ切り戦略を定めたきっかけは、何げなく手に取った雑誌の特集だった。 「二人の娘が大きくなって時間的な余裕ができたので、副業を特集していた雑誌を手に取りました」  そこで、森さんの目についたのが『おっさんレンタル』。登録されているおっさんを利用者は1時間1000円でレンタルし、相談などを頼めるサービスだった。そこでは、森さんの過去が大いに役に立ったという。 「28歳で父親とウマが合わず、家業を継ぐことを諦め、電位治療器販売会社に転職するも2か月でリストラされ、すでに子供もいたにもかかわらずどん底に。その後、浄水器の訪問販売会社に転職、2年で営業部長になるも心を病んでしまい退職。なんとか今の不動産の仕事に就いたのですが、無理がたたって30代中盤は何度も救急車のお世話になったりしました」 サラリーマン しかし、そんな手痛い経験も時を経た今、“商品”になることを実感できたと振り返る。自らの失敗も活かし、将来的にはカウンセラーの仕事をするべく、現在は心理学の勉強もしているとのこと。 「副業をきっかけに不動産に関する相談をされ、仕事に繫がったこともありました。先々のことを具体的に考え始めたりすると、自分の引き出しも増え、本業の結果にも繫がっています」  本業を大切にしつつ、『その後』の準備も精力的に行い、相乗効果を得る。中年会社員が逃げ切るうえでもヒントとなりそうだ。 <取材・文/週刊SPA!編集部 撮影/岡戸雅樹>
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表紙の人/ 池田エライザ

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