更新日:2018年04月13日 23:09
エンタメ

高畑勲アニメで好きなのは?『火垂るの墓』は2位、1位は…

TOP5は? 『火垂るの墓』が2位

 5位にランクインしたのは『アルプスの少女ハイジ』だ。高畑さんは演出を担当。1974年に日本ではじめてアニメ化された。 「アルプスののどかな風景に、心が癒された」(東京都・44歳経営者)  スイスの作家、ヨハンナ・シュピリが原作の海外児童文学にも関わらず、日本が制作したアニメが世界中で愛されている。若者は放送当時を知らないだろうが、近年でも企業のCMで起用されていることもあるのでご存知の人も多いかもしれない。

 そして4位が『じゃりン子チエ』。はるき悦巳が原作の漫画を1981年にアニメ映画化。大阪の下町でホルモン焼き屋を切り盛りする小学5年生のチエと、その生活が描かれている。 「現実以上にリアルな大阪だった」(香川県・44歳無職)  実質無職で喧嘩と博打に明け暮れる父親など……抱腹絶倒の人情喜劇だが、舞台となる場所は通天閣の近く。作品からディープな世界が垣間みられるだろう。  20票を獲得し、同率で2位となったのは『火垂るの墓』と『母をたずねて三千里』。特に、今回のアンケートでもっとも多くのコメントがついたのが『火垂るの墓』だ。もはや細かい説明は不要かもしれない。 「実写では難しい感情移入ができる作品で、あの時代の無力な少年の希望を見出し、逞しく生きていく様を普通は期待するものだが見事に裏切り、弱い者が悲惨な運命を辿る衝撃作だった」(石川県・43歳アルバイト) 「アニメ作品でありながら、あれだけリアルな時代考証と臨場感のある作品は他に見た事が無いから。 ただ、リアル過ぎるので見た後は気持ちがかなり重くなる」(神奈川県・44歳会社員) 「戦争の悲惨さをこれでもかというくらい見せつけて、『二度と見たくない』とまで思わせる迫真の映像が素晴らしい。反戦映画は数あれど、ここまで悲惨さを表現した映画は無いと思う」(東京都・49歳会社員)  野坂昭如の短編小説が原作だが、第二次世界大戦当時の様子が生々しいまでに描かれている。一方で、『母をたずねて三千里』はフジテレビ系の世界名作劇場枠で1976年に放送されたアニメ作品。イタリアの港町ジェノバで暮らしていたが、生活苦から母がアルゼンチンに出稼ぎに行くことに。ついには連絡が途絶え、母を探して旅に出ることになる。 「幼いころよく見ていて印象に残っているから」(愛知県・47歳会社員)  今回、1位となったのは『ルパン三世』。モンキー・パンチの漫画が原作だが、1971~72年に放送されたTV第1シリーズで演出を手掛けたのが、じつは高畑さんだった。 「当時のアニメとしては珍しい泥棒が主役という斬新さが良かった。キャラクターの設定もしっかりとしていて面白かった」(大阪府・46歳自営業) ======= 1位 ルパン三世(TV第1シリーズ) 47人 2位 火垂るの墓 20人 2位 母をたずねて三千里 20人 4位 じゃりン子チエ(1981年) 19人 5位 アルプスの少女ハイジ 18人 =======  高畑さんが日本のアニメや映画に与えた影響は計り知れない。その精神は、今後も受け継がれていくことだろう。<文/日刊SPA!取材班> 【調査概要】調査方法:アイブリッジ(株)提供の「リサーチプラス」モニター(40~49歳男女)に対してアンケートを行い、その結果を集計したものです。調査期間:2018年4月10日 有効回答者数:40歳から49歳 全国の男性100名
1
2
おすすめ記事