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子供の進学でうつになった父親 有名私立中学に入れたのに、なぜ?

 転勤、転職、昇進、異動、妻の仕事復帰、子供の進学……。春先は仕事環境や生活環境が大きく変化する時期。環境変化に対応すべく努力をするもののストレスをため込んでしまい、その反動で連休明けころから無気力状態に陥ってしまうのが5月病だ。うつ病予備軍ともいわれる5月病だが、最近その症状は多様化&前倒しになっていると産業医の大室正志氏は分析する。  そこで、うつのトリガーともいうべき4月のさまざまな不安要素について、実際の症例を分析しながらその対策を考えていく。 その不調[4月病]

春先に激増の保護者会活動、子供の進学がストレスに

 子供の成長は親にとっては当然嬉しいものだが、環境の変化によってのしかかる負担も増えてくる。二児の父である関根博之さん(仮名・44歳・SE)は、妻だけに育児を押し付けることなく、これまで自身も長男の受験勉強のサポート、次男の保護者会活動などに熱心に取り組んできた。 「サポートのかいもあって長男は有名私立中学に合格。合格した瞬間こそ涙を流して喜びましたが、今後6年間の学費のことや、数年後の次男の受験のことを考えたら、経済的な不安がのしかかってきて……」  それでも弱音は吐かず、休日返上で卒入園式の手伝いや、小道具作り、ビデオ撮影の補助に子供と親が参加する交流会の準備など、次男の幼稚園の保護者会活動にも熱心に取り組んでいた関根さん。仕事の合間や帰宅後も雑務に追われる日々が続いた。4月になり次男の幼稚園の保護者会の担当も期間が終わり、少しは落ち着きが取り戻せると思いきや……。 「春の新たな役員決めや引き継ぎで揉めに揉めてしまい、落ち着くどころじゃありません。誰も面倒な役員にはなりたがらないので、押し付けあって親同士の関係が悪化したり、妙な派閥争いが勃発したり。さらに長男が、クラスメートが行っている有名な個別指導塾に通いたいと言いだして。勉強熱心なのを金銭的な理由で断るわけにもいかないので行かせることにしたんですが、塾代もバカにならない。中高一貫に入れたら塾代はかからないと思ってたのに……」
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ある日、血尿が出て…
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