恋愛・結婚

交際中の彼女の正体は“音フェチ動画界”のアイドルだった! お菓子を咀嚼する音を延々と配信して…

 朝起きてきた彼女は、いつもと変わらず、明るい笑顔で手際よく朝ごはんを作ってくれる。 「それが、何だかとても不思議で。彼女の秘密を知ってしまった罪悪感と、意外な一面を知ってしまった喜びが半々にせめぎ合っているような感覚でしたね」 ASMR 彼女に、どうしてASMR動画をアップするようになったのか? とか、どうして自分には黙っているの? とか、色々と聞きたいことはあったというが……嫌われるのがコワいので、とりあえず黙っていることにした葉山さん。 「僕自身はASMRなんて知らなかったし、特に関心も無かったのですが。自分の彼女にウン十万人ものファンがいて、新しい動画をアップする度に再生数がぶち上がることに妙な興奮を覚えるようになってしまって……彼女の動画を何度も見ているうちに、僕もだんだん音フェチというジャンルに興味が湧いてきてしまいました」  彼女以外の、色々な音フェチ動画(ヒールのコツコツ音、鉛筆のカリカリ音、氷を口で転がす音)などを片っ端から聞いてみたそう。 「するとASMR界隈では定番の“SKSK音”にハマってしまって……ただ、ささやくように高速で『スクスクスクスク……』っていうだけなのですが、脳がとろけるような気持ちよさを感じてとてもリラックスできるんです。最近、毎日これを聴きながら寝ています」  せっかく共通の趣味を楽しめるようになったのに、葉山さんは彼女にこのことを内緒にしているそうだ。 「いや~、もしかしたら彼女も、僕に内緒でASMRアイドルをしていることに興奮を覚えているかもしれないので(笑)。でも、もし彼女の方から言ってきてくれたら嬉しいので、ちゃんと知らなかったフリをして受け止めますよ」  葉山さんは、彼女のチャンネルのコメント欄に「今度、ぜひSKSK音もアップして下さい!」と匿名でリクエストしたそうだ。<取材・文・イラスト/鈴木詩子>
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。
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