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官能小説の逆襲! 出版不況の今、なぜ活況なのか? 15万部超えのヒット作品も

 主人公はどんな気持ちでいるのか? 男性器が女性器に包み込まれる感触は? 動画と違って、活字での描写はイマジネーションが無限大に広がっていく。文字だけだから、「どうも顔が好みじゃないな」といったハズレ作品にも当たらないで済む。文庫本ならカバーを外せば妻や子供に隠れて読むことができるし、なんなら電車での移動中に楽しむことも可能だ(事実、官能小説は駅の書店が一番売れるという)。さらに各出版社は電子書籍化も進めており、ますます「いつでもどこでも味わえる娯楽」となりつつある。  なるほど。たしかに“官能小説ルネッサンス”の動きには、根拠があるようだ。最後に畠山氏に注目のヌーベル官能小説作家5人を挙げてもらった。 ◎草凪優:キャッチコピーは「心も濡れる官能小説」。人間心理の機微を描き切ることで知られ、女性受けも抜群です。官能小説を読んだことがないという人にも自信を持ってお薦めできる一般性を持った作家さんですね。 ◎沢里裕二:エンタメ系の第一人者なのですが、破天荒なことでも知られます。他の作家や編集者の名前を勝手に登場人物として出したりもするんですよ(笑)。ジャンルの幅を広げる革命児であることは間違いない。 ◎藍川京:とにかく日本語が美しいことで定評があります。作品のテーマが花だったりするなど、女流作家ならではのきめ細かい表現が光っている。官能的でありながら、どこまでも抒情的なんですよね。 ◎渡辺やよい:こちらも女流作家ですが、男性読者が喜ぶ方向に振り切った作風で支持を集めている。もともとはレディコミ作家だったんですよね。年々強まる自主規制に辟易として、官能小説に舞台を移したそうです。 ◎霧原一輝:寺山修司さんの劇団・天井桟敷に在籍していた方で、文体からも昭和の純文学の薫りが立ち込めてくる。熟年世代が性によって活力を取り戻していく独特の作風は「回春ロマン」とも呼ばれます。<取材・文/小野田 衛> (※後日、更新予定の記事では気鋭の官能小説作家が登場! 制作現場での苦悩やムーブメントの深層に迫る)
―[官能小説の逆襲]―
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