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仕事中にアイドル画像を集めてクビになった50代男。その後は…

 年功序列が崩壊したといわれるが、いまだに年齢階層別平均賃金では50代がピーク。しかし、リストラ、転職失敗、介護など、一度道を踏み外せば、いとも簡単に年収300万円以下へと転落する。バブル期に入社し、「恵まれていたクセに」と同情もされない悲しい世代の横顔は、明日の我が身だ。今まで語られることのなかったそんな転落50代のリアルから、社会人後半戦の教訓を学び取る。 転落する50代

仕事中にPCでアイドル画像を漁っていることがバレて失職

▼出版社正社員年収500万円⇒ドライバー助手年収300万円 「自分の夢を仕事に」と思い、大卒後は東南アジアで日本語教師となった小泉敏行さん(仮名・55歳)。生活は厳しかったが達成感はあり、帰国後は中堅出版社の正社員として採用された。 「結婚後は子供と野球をしたり、家族で温泉に行ったりと、あの頃はいい思い出ばかり。営業の仕事も充実していました」
転落する50代

出版社の正社員だった頃、松本城で奥さんと撮影。「今は電車好きの息子と鉄道旅行をするのが夢ですが、まったくお金が足りません」

 だが、リーマンショック後に会社の業績悪化で事態は急変。’09年には社員50人のうち20人が大量リストラされ、小泉さんも倉庫の閑職に追いやられた。 「仕事が暇すぎて、一日2時間くらい会社のPCでアイドル画像を集めたり、ヤフー知恵袋に投稿したり。ベストアンサーにも選ばれたことがあるんですよ」  そんなある日、突然小泉さんのPCがメンテナンスという名目で没収される。 「結局、私用で使っていたことがバレて、辞めるか罪状を掲示板に張り出すか選べと迫られて退職しました。今思えば、自分のクビを切る口実をつくるために泳がされていたんだと思います」
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現在は3つのバイトを掛け持ち…
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