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キャリアが長いほど転職は不利に!? 販売員歴15年の男が目の当たりにした現実

「販売員を辞めたくて転職活動をして、医療系企業の本部スタッフになれたんです。でもまったく転職の意味がなかったです」と落胆するのは行定徹さん(仮名・39歳)。

 販売員として15年以上のキャリアを持つが、心機一転で入社した会社でなにがあったのか。転職に成功したと思い込んだ男が味わった挫折を紹介する。

販売一筋15年も、仕事に嫌気がさす


転職失敗

写真はイメージです(以下同じ)

「時計やアクセサリーなど貴金属を扱う会社で、20歳の時から販売員をやっていました」。

 リーマン・ショックのあおりをくらい、多くの従業員がリストラされた時期もあったが、行定さんは真面目な勤務態度が理由で生き残った。その後、会社の業績が上がると、行定さんは販売チームの主任となる。

「主任にまで昇格してから、別の仕事をやりたいと思うようになったんです。そのため、長時間労働の僕でも受けやすい、時間に融通の利く通信教育で大学を卒業しました。僕は専門卒だったので転職に有利になるかと思ったんです。また、ビジネススクールで学びたいから早番勤務を会社に懇願しましたが、折り合いがつかずそのままずるずると販売のまま。34歳になると、『さすがにこのままだと一生販売かも』と焦って」

 給料は薄給で、プライベートも潤わない。そこで会社に経営企画部に異動を依頼したが、これも認められなかった。

「35歳直前のことです。通勤中に事故に合ってしまい、外科に通院することになりました。完治に結構な時間がかかり、治るまでは休職。その間に、『もう販売の仕事に戻るのはイヤだ』と強く思ったんです」

落ち込む 事故による怪我をきっかけに退職した行定さん。ハローワークで事務職を探したり、派遣会社に登録したり、ネットの求人に応募したが、オファーがあるのは全て販売の仕事。転職活動は一向に進まなかった。

 そんなある日、医療系の会社からオファー連絡が届いた。「販売経験で培ったスキルを別の職種でも活かせるはず」とアピールした面接も成功して、行定さんは本部スタッフとして入社。「今後、新規プロジェクト等も任せていきたい」と面接官から言われ、舞い上がった。

 ところが、まさかの出来事が彼を待ち受けていた。

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販売に逆戻り…退職し、家に引きこもる日々

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