エロ紙芝居を生業にする女性の半生。性の目ざめは「保育園の時でした」
飯田:その頃、寺山修司にもハマり、父が唐十郎の芝居に連れていってくれたんですよ。
――思春期の娘を唐組のテントに連れて行くなんて、青春が狂いますよ。
――多分、読者が一番知りたいことだと思うのですが、エロへの目覚めは何だったんですか?
飯田:保育園に「ひとのからだずかん」っていうのがあって、人間の裸の絵が載ってて、それをめっちゃ見てました。
――保育園。それはエロい目で?
飯田:図鑑をエロ本として消費してました(笑)「おっぱい見たいな」ってずっと思ってました(笑)。
――女体に興味があったんですね。その感覚は友達とかと共有したりしてました?
飯田:小2のときに同級生の子と、落ちてたエロ本を隠れて二人で超見てました。その子もエロいやつだったんですよ。
――幼少期の女体への興味からか、紙芝居で女体をたくさん描かれてますね。
飯田:描くうちにもどんどん女体を描く面白さがわかってきました。
飯田:父の本棚が、蛭子能収とかつげ義春、萩尾望都とか諸星大次郎とか、私を狂わせるためにあるようなラインナップで。
――普通、そのラインナップは家になくて「外に取りに行く文学」であることが多いですよね。
飯田:開拓する感覚ですね。私も最初に、寺山とかに出会った時は「開拓した」と思ってました。なのに、家にあった(笑)。
――なるほど。
飯田:寺山や太宰を素敵だと思うのって、「踏み外すことへの憧れ」でもあるじゃないですか。なのに、ゆりかごの中にいてしまう。
――ある意味環境が整っていて、踏み外せないと。それはきついですね。
飯田:本来なら「自分で発見するはずだった文化」があったので、「もっと外に出ないといけない」と思っちゃったんですかね。
飯田華子とエロ
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
記事一覧へ
記事一覧へ
●飯田華子公式HP
https://iidahanako.jimdo.com/
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ