更新日:2023年03月21日 16:03
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日本最古のカツカレーはどこか? 知られざる元祖の店があった

カツカレーの元祖は“台東区の入谷”にあった!?

河金

とんかつ河金

 大通りから一本入った静かな路地にあり、店構えからそのまま文化遺産にでもなりそうなほど歴史を感じさせる佇まいだ。ここで提供されているのが、元祖カツカレー論争に一石を投じるメニューである。
河金カツカレー

スプーンではなくフォークで食す

 丼に入ってはいるものの、ご飯の上にキャベツをしき、そこにカツを乗せカレーをかけたまさにカツカレーで、カツを食べやすいようにスプーンではなくフォークが付いてくるのが特徴だ。カツの専門店だけあって、ジューシーな肉とカレーをかけてもなおサクサクの衣が生み出すとんかつの味は絶品。そしてカレーも大量の野菜と肉を大鍋でじっくり煮込み、家庭では出せない美味しさに仕上がっている。 カツカレー 元祖カツカレーを謳う前述の3店舗はどこも昭和20~30年代の創業だが、ここ河金の創業は、そこから遡ることおよそ30年の大正7年。明らかにこちらが元祖であるはずなのに、なぜ議論の中心から外れてしまっているのか。その理由は、メニュー名にあった。
メニュー表

カツカレーではなく「河金丼」なのだ

 あのカツカレーさながらの一品のメニュー名は「河金丼」だったのである。下町の飲食店のことなので正式な文書などは残っていないが、創業者であり河金丼の生みの親である初代店主のお孫さんである現店主によると、この河金丼を提供しはじめたのは創業してすぐのことだったという。つまりこの河金丼こそが、事実上元祖カツカレーなのである。  カツカレーと名付けなかったために元祖の座を譲ってはいるが、もっとも古い歴史をもつカツカレー「河金丼」を食べにいってみてはいかがだろう。 <取材・文/Mr.tsubaking> Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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