更新日:2023年03月21日 16:05
恋愛・結婚

「昭和世代」の女性をいじる、令和セクハラおじさん登場の懸念

 かつては、30代女性にとって「結婚しているかいないか」は重大な問題であった。女は家庭に入り、子どもを産み、夫を影から支える……。  もちろん、今もそうした考え方もあることは事実だが、生き方は多様化した。むしろ、この考え方だけが「正しい」と思い込んでいる方が古臭いはずなのに、セクハラおじさんたちにとってみれば「結婚していない」女性をいじることが常態化しているのだ。 酒 本人にそこまで悪気はないのかもしれないが、やはり飲み会という場においては顕著となる。二十代で海外に留学し、現在は帰国して日本企業に勤める会社員の女性がこう憤る。 「彼氏はいますが、まだまだやりたい仕事、勉強したいこともある。子どもは欲しいですが、私にとっての優先順位は私。しかし社内では、私は結婚しない人ではなく、“結婚できない女”と見られている節があります。飲み会では『何かしら性格に問題があるんじゃないか?』と面と向かって言ってくる上司もいます。海外なら訴訟問題ですよ」(東京都・会社員の女性・34歳)

根強く残る古い価値観

 恋愛や結婚だけではない。昭和世代の女子はあらゆる場所で、セクハラおじさんの餌食になっている。 「37歳の先輩女性は、規則正しい生活を心がけているだけあって肌も綺麗で健康的。センスもあって、プチプラ(プチプライス)のアイテムを使って本当にオシャレなんです。仕事もできて部下にも優しく、女性社員にとってみれば憧れなんですが、一部の男性社員は『カネかけてそう』とか『カネのかかるオンナ』と陰口を叩いています。先輩が独身なのは、彼氏が政府系組織の職員で長年海外に行っているからなのに、何も知らない人たちが好き勝手に言うことが許せない。つい先日の話ですが、先輩は違う、そういうことを言ってはダメですよ、と注意したところ『昭和女は怖い』とか、昭和生まれの私まで非難されました。どうかしてるとしか思えません」(東京都・会社員の女性・33歳)  こうした古い考え方こそ「昭和生まれの悪い」価値観そのものであり、令和の新時代には一掃されるべきもののはずだが。それでも年齢や生まれた元号だけで物事を判断する古い人たちは、いなくならないのだろうか。<取材・文/森原ドンタコス>
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