閑話休題。NBAは利益が増え続けているのは前述の通りなので、過去に遡ればあのスター選手が安い(安く見える)年俸に見える。円相場の兼ね合いもあるので、八村が手にすると言われている年俸はドルで言うと450万ドルほどなのだが、神様マイケル・ジョーダンが世界的に大ブームを巻き起こすほどに活躍していた頃の年俸が390万ドルなのだ。

ドラフトを待たずして、
まさかの日清食品から1位指名が笑😂
I didn’t know if this day would ever come. I am happy to announce I have been drafted by Team NISSIN @CupNoodle_jp @OrigCupNoodles 😂 pic.twitter.com/a9d63PKMU4

— Rui “Louis” Hachimura 八村 塁 (@rui_8mura) 2019年6月19日

　もちろん、20年以上の時代に隔たりがあるので比較対象にはならないが、八村は少なくとも額面上は神様をも超える年俸を手にすることになる。それに加えて八村は日本人で初めてナイキのジョーダンブランドと契約を結び、日清食品ともスポンサー契約をしたので、実際の稼ぎは年俸の何倍にもなることだろう。 　金銭は確かに、スポーツ選手を評価する大きな価値基準だが、ドラフトで名前を呼ばれた時の八村の表情と、その後のインタビューでの決意に満ちた受け答えは、彼がお金では測れない偉大な足跡を残す未来を予見させるものだった。 　早くも今秋のNBAシーズン開幕が待ち遠しい。Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大！天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。