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人気AV女優6人が本気で舞台に挑戦したら…観客が号泣するまさかの事態に

AV女優の驚異のポテンシャルの高さ

 舞台を演出したカジ氏と坊屋たいと氏は、こう口を揃える。 「最初はたしかに素人同然でしたが、持っているポテンシャルが普通の役者とはまったく違う。しかも、非常にストイックで、かなり厳しく稽古をつけたにも関わらず、『もっと厳しくして』と向上心が半端ない。稽古をつければつけるほど、見違えて良くなっていきました」(カジ氏) 「さらに、『本番に圧倒的に強い』ことにも驚かされました。普通、客席が埋まっていると役者は緊張するものですが、彼女たちは逆に『お客さんが入っていて安心した』と言います。そして初日に最高のパフォーマンスをしてくれた。お客さんもAV女優だからと下駄を履かせて観ていた部分もあったと思いますが、そこを遥かに超えてきたので、びっくりしたと思います」(坊屋氏)

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 実際、客席にはファンと思しき男性客が詰めかけていたが、終演後にはあまりの熱演にしばし呆然、あちこちで涙をぬぐう姿も。カジ氏が「それではツーショットチェキを始めますね」と登場すると、待望のイベントのはずが場違い過ぎて、劇場に失笑が起こったほどだった。  楽屋でインタビューすると、「同じセリフを言う場面が二回あるのですが、一回目と二回目ではニュアンスが違う。そこを大切に表現したい」(加藤さん)、「自分が主体的に変わるのではなく、環境によって自分が変化していく部分もある。そこを理解したとき、脚本の感じ方も演じ方も変わった」(AIKAさん)など、本業の役者顔負けの演劇論を丁寧に語ってくれた6人のAV女優。  4日間にわたる公演はすべて超満員御礼。異色の舞台は、演劇界に一石を投じる舞台となった。

終演後の楽屋にて

〈取材・文/日刊SPA!取材班 撮影/髙橋慶佑〉
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