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コンビニ強盗の恐怖…店員が目撃した犯行の一部始終

 コンビニエンスストアに強盗が入った——。そんなニュースを目にする機会もあると思うが、“コンビニ強盗”は昔から定期的に発生している。筆者は長年、コンビニで働いてきた。その中で強盗の現場(未遂も含む)も見てきたのである。今回はその一部始終をお届けしよう。

コンビニ店員が見た強盗の現場

強盗

コンビニ強盗は定期的に発生しており、長年コンビニで働いてきた筆者もその現場に遭遇したことがある(※画像はイメージです。以下同)

 コンビニ強盗は暮れに発生することが多い。年の瀬でカネが必要なのか、借金で首が回らなくなったのか知らないが、それにしても割に合わない犯罪だ。  店内には防犯カメラが設置されており、カネは金庫に保管されている。毎日ATMで現金を送金しているので売上金を全部盗ったとしてもたいした額ではないうえ、捕まれば刑は重い。  10年以上前、都心にあるA店で働いていたのだが、客層がとにかく悪かった。一見客ばかりだったのだが、そんな店はタチの悪い客が多い(一方で、住宅街やオフィス街など常連客が多い店は客層も良い)。  筆者が働いていた深夜帯は、22時からワンオペで23時以降は人通りが少なくなるので危険だ。  バイト仲間に大井君(仮名)という男がいた。彼は背が低く、童顔だった。さらに話し方が人を舐めているような感じだったので、とにかく客に絡まれることが多かった。  だが、大井君は見かけによらず、複数の武道に精通している武道家で、気も強かった。カラダの大きな万引き犯を一人で捕まえたことがあるし、たとえ相手から暴力をふるわれても、正当防衛としてやり返すことさえ狙っている節もあった。  

挙動不審の強盗犯…あわや大惨事

  防犯カメラ 強盗は行動を起こす前、必ずといっていいほど“予習”をしにやってくる。店員の人数や客の出入りを時間帯によってチェック。そこにレスラーみたいに屈強な店員がいたらパスするはずだ。そのため、大井君は外見が弱そうなので、強盗にとっては狙いやすいと思われるかもしれない。  ある日、大井君はワンオペで入っていたという。時刻は23時頃。ヘルメットを被った不審な男が店内に入ってきた。コンビニでは、フルフェイスのヘルメットで顔が見えない状態の場合は注意できる。男はオドオドして震えているので、強盗に違いないと判断した。  レジに近寄り、何か言葉を発しようとしていたので、大井君のほうから「あの〜、おタバコをお探しでしょうか?」と明るい口調で聞く。少しの間があり、男が小さな声で答えた。 「あ、あ、マルボロください……」  そんなやりとりの間も男は震え、会計が終わると逃げるようにバイクで去った。未遂である。  未遂といえば、この話を聞いた半年後にこんなことがあった。A店で筆者はワンオペで入っていた。この日は副店長がたまたま残業していて時刻は深夜1時近くになっていた。すると、ヘルメットを被った男が店内をフラつき始めた。怪しさ満点である。  そして筆者のいるレジに近づいてきた。緊張が高まる。次の瞬間、バックルームから副店長が「浜さん、あのね〜」と言いながら出てきた。  不審者はスタッフが一人だと思っていたようだ。それが、後ろにもう一人いたものだから驚いたのだろう、突然、その場で足踏みを始めた。筆者は機転を利かせ、大きな声で「いらっしゃいませ。タバコですか? どうぞ!」と言うと、男はタバコを買って逃げるように店を去ったのだった。  副店長は全く気がついていなかったが、間違いなく強盗であろう。  
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