「インスタにハマる妻」にウンザリな夫。家庭崩壊寸前だったが…
「もういい加減にしてくれ、と言いたかった。メシ食うにしても、どこかに遊びに行ってもスマホを手から離さない……。今回の件で嫌な思いはしたけど、結果的に良かったのかなって」
埼玉県で工務店を営む吉津君昭さん(仮名・40代)がこの数年ずっと悩んできたこと、それは妻(30代)の“SNS依存”であった。その結果、家庭崩壊する寸前まで追い込まれたという。
吉津さんの妻は、朝昼晩の食事を全て写真に撮ってアップする、いや、それだけなら我慢もできた。次第に写真として「映える」料理ばかりになり、大好きなサバの味噌煮や唐揚げなど、茶系の和食は食卓に並ばなくなった。聞いたこともないような珍しい外国野菜を遠く離れた高級スーパーまで買いに行っては、オシャレなレストランで出てくるような料理ばかり作る。
月の収入が50万ほどはある吉津家だが、そのうち20万円近くの食費がかかるようにもなっていたのだから、吉津さんが不安になるのも無理はなかった。SNS依存はそれだけにとどまらない。
「とにかく“いいね”が欲しいと、何もかもがオシャレになりましたね。料理だけではなく、ネイルサロンや美容室にも月5~6回、車も軽自動車からアウディに買い換えられた。ブランド品をメルカリなどのフリマサイトで買っては、楽しそうに写真に撮ってSNSに上げる。でも、すぐフリマサイトで売っちゃうんです。
たしかに妻のフォロワーは数千人いて、『めっちゃオシャレ』とか『綺麗です』とか、良い反応が返ってきていたようなんですが、それに感化されてか、消費が激しくなっていきました」
外食すれば、「いただきます」も言わないうちから写真を撮り始め、旅行先でもずっとスマホから手を離さない。ついに吉津さんの堪忍袋の緒が切れたのは、子どもにまで、その“キラキラ系ライフスタイル”を強要し始めたことだった。
「SNSで知り合った人に影響されて、韓国の若い男性アイドルにハマったらしいんです。そのアイドルとそっくりに、幼稚園に通う息子の髪の毛を紫やピンクに染めてしまったんです。服だって、それっぽい服をフリマアプリで数十着買ったりして。子どもはお前の着せ替え人形じゃない、そう怒鳴りましたが全く聞く耳を持たずで」
家庭が“インスタ映え”目的の生活に…
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新聞、週刊誌、実話誌、テレビなどで経験を積んだ記者。社会問題やニュースの裏側などをネットメディアに寄稿する。
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