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「インスタにハマる妻」にウンザリな夫。家庭崩壊寸前だったが…

SNSで“プチ炎上”、脅迫メッセージが届く

悩む 妻はそのうち、SNSで知り合ったという化粧品の広告代理店関係者と懇意になり「ステマ」に手を染めだした。無料で送られてくる商品を撮影し、毎日使っている、肌の調子が良くなったなど、1日に何回も、十数回もアップする。妻のSNSページを通じて化粧品が購入されれば、妻の元にも数百円入るとあって、それは必死だったという。熱を出し泣いている子どもを放ってまで……。もう家庭崩壊だ、そう感じた吉津さんだったが、ちょうどその時、とある事件が起きた。 「ステマを始めてから、妻の投稿に毎回難癖をつけてくるユーザーがいたんです。妻が“迷惑な人”と指摘すると、他に数名のユーザーが『調子にのるな』と怒ってしまい。それで、我が家の特定作業みたいなことが始まり、写真の背景や行動パターンから私たちの家がどこにあるのか、具体的な地域名まで出てきました。脅迫まがいのメッセージも送られてきて、警察沙汰です。それでやっと、妻は自身のSNSに鍵をかけ、一切の投稿を行わなくなりました」  まさに、“プチ炎上”と呼べる事態だった。妻のSNSに脅迫的なメッセージを送りつけた数名のユーザーには、警察から警告がいき、事態はなんとか収束。妻は、自身の行為が子どもや家族まで巻き込んだ騒動を起こしたと気がついたらしく、数日間寝込んでしまった。  だが、やっとこれで吉津家に「平穏」が訪れた。吉津さんが言う。 「SNSが悪いとは言いません。ただ、のめり込んでしまっては本末転倒でしょう。生活の一部を見せるのではなく、見せるための生活を行わざるを得なくなっていたのが妻です。SNSでは、妻のような投稿を頻繁に行なっている人たちが多くいます。そのうちの一部は、うちみたいに家庭が崩壊寸前なのではないかと感じます。そういう人たちには、家庭が壊れてしまう前に、早く気がついて欲しいと思います」<取材・文/山口準>
新聞、週刊誌、実話誌、テレビなどで経験を積んだ記者。社会問題やニュースの裏側などをネットメディアに寄稿する。
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