更新日:2019年12月21日 13:37
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一世を風靡した「萌え寺」のいま、住職を直撃してみると…

萌え寺の、お寺としての姿とは

――あの看板ばかりが前に出ますが、お寺の宗派はどちらですか? 住職:日蓮宗です。 ――では法華経の教えですね。御本尊は? 住職:日蓮聖人が法華の世界を描いた曼荼羅です。あの看板を設置するか悩んだり、どんなものにするかで悩んでいるときも法華経を何度も読み返しました。その中で「子どもが戯れに(遊びで)、地面に仏様の絵を描いても、それに対して信心がおこれば、そこに仏性は宿る」といった意味の一文を見つけたんです。それまで何度も読んでいましたが、その部分が心に留まったのは初めてでした。 ――看板を設置して、状況が変わったことで見えてきたこともあったんですね。 住職:電波系の歌や、ああいったイラストに抵抗があっても、この法華経の教えから外れていなければ大丈夫だと思い、設置を決めましたしイラストの内容もきちんと法華経にあるものにしています。 ――では、結果的にはやってよかったですか? 住職:はい。いろいろと学ぶこともありましたし、とても良かったですね。  かつて「萌え寺」としてバズった了法寺。騒いでいたのは周囲ばかりで、お寺としては法華経の教えに沿って、できることを前向きにやっていく変わらない姿があることがわかった。現在の居住まいも素敵だ。とはいえ筆者は心のどこかで、了法寺の新たなアイデアを待っていたりもする。<取材・文/Mr.tsubaking>
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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