更新日:2023年05月15日 13:09
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伊藤詩織さんの勝訴、二審でひっくり返ることはあるか?驚きの新証言も…

新証人、ホテルのドアマンの“連れ込み”証言

 だが、二審が行われた場合、さらに山口氏に不利になる新証言が飛び出した。事件当日に2人を目撃した、シェラトン都ホテル(東京・白金)のドアマンの証言である。「闇に葬られたドアマンの供述調書」として、「週刊新潮」12/26号が詳しく報じている。  タクシー内で嘔吐した伊藤さんが<「綺麗にしなきゃ、綺麗にしなきゃ」>と降りるのをこばむような素振りをしていたのを、<男性が腕をつかんで「いいから」と言いました>。フラフラのまま<ホテル入口へ引っ張られ>、<客観的に見て、これは女性が不本意に連れ込まれていると確信しました>というのだ。山口氏の人間性がうかがえる証言もあり、「週刊新潮」本誌を読んでみてほしい。  これは、事件から少し後に、警察がドアマンに話を聞いて作った陳述書だ。だが、なぜか闇に葬られ、今年10月23日にドアマン自らが伊藤さん側に調書の存在を伝えたのだ。結審したあとだったので、判決には反映されていない。  伊藤さんは、こう感謝の念を話している。 「その方自身は『裁判所から連絡がくれば必ず証言する』と思っててくださったようなのですが、連絡がないまま結審というニュースを聞いて慌てて連絡をくださいました。今後の控訴審で出したい、本当に重要な証言のひとつです。  まったく第三者の方が、職場(ホテル)での立場とか、身の危険とか、いろんな懸念を乗り越えて連絡してくださった」(判決報告集会にて)

新事実が出た場合、再捜査もありうる?

 このドアマン証言と、調書が闇に葬られた理由が控訴審で明らかになれば、もっと深い事実が見えてくるかもしれない。
山口氏会見

判決後の山口氏(左から2人目)の会見は、月刊Hanada編集長のYoutubeでライブ配信した

 もし重要な新証拠が出てきた場合、捜査をやり直すことはあるのか?  山口氏は、刑事事件としては証拠不十分で不起訴となっている。だが、検察は不起訴後にも再捜査を始められる「再起」という制度がある。伊藤さん側から、検察に再捜査を申し出ることもできる。  それにしても、今回の事件で「性的合意とは何か」を考えさせられた男性もいるだろう。  判決要旨によると、山口氏はこう供述したという。ホテルで午前2時頃に目覚めた伊藤さんが「私は何でここにいるんでしょうか」と述べ、就職活動で自分は不合格なのか何度もたずね、酔っている様子は見られなかった、と。  だが、「私は何でここにいるんでしょうか」という発言自体が、ホテルに入ることを合意していない証拠じゃないか!と判決要旨はツッコんでいる。それに気づかない山口氏。「性的合意」に対して、はなから考えがスレ違っているのだろうか。 <文/日刊SPA!取材班>
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