「商売って、市場がバグっている時に一番早く参入した人の勝ちですよね」(プロ奢ラレヤー)
教祖になる人は、死の淵から復活する「奇跡」を起こす
三崎:僕は承認欲求というより、縁があってメディアに出てみたら、経営上、前に出ていくのがすごくメリットがあるって気づいたんですよ。一番はとにかく人がたくさん集まるようになる。ベンチャーや中小企業ではなかなか現れないような優秀な人材が来てくれるようになったので、すごく競争力になるんですね。
あとは認知があるぶん、取引が有利になったり、結局シミュレーションゲーム上のメリットがたくさんあってお金稼ぎにも直結する。あえて僕が表に出て行くことで競合との差別化、競合優位性を担保できるからこそ力を入れようと思ったんだけど、それを経営者の人は意外にわかってなくて、ただ有名になりたいだけだと勘違いされたりしました。
プロ奢:商売の基本はオッズがバグってる時に、早く気づいたもん勝ちですからね。
三崎:最初は「目立ちたがり」って笑われることもあったけど、それで会社も大きく成長できたんで成功でした。だから目つけられたのかもしれないけど(笑)。
プロ奢:先人がいないところには、だいたい何か落とし穴があるんですよ(笑)。インスタとかツイッターはある意味オウンドメディアだから、発信の場としては最適っすよね。これからはSNSをいかにうまく使うかだと思う。たとえば会社のトップを若いイケメンにして、写真バンバン載せてファンつけて、宣伝させる。宗教の基本ですよ。そこにストーリーが加われば最高。映画の『ジョーカー』見ました?
三崎:見てないです。
プロ奢:ジョーカーが暴れてテロを起こすんですけど、一回意識なくなってから復活するんです。それで民衆が「おおー!」って喜んでついて行く。教祖の生まれた瞬間ですよ。カリスマは一回ダメになって、そこから何か奇跡を起こす。うまい経営者ってそういう人が多い気がする。
三崎:確かに。ストーリー大事ですね。小さい時は四畳半で生活してたけど……みたいなね。
プロ奢:そうそう。そこからの復活劇って一番大衆ウケがいい。三崎さんはそれに近いですよね。そういう意味で人に迷惑かけない犯罪は勝手にストーリーができるし、コスパがいいっすよ。
三崎:コスパ(笑)。
プロ奢:もうじゃあ最近は欲しいものは何もない?
三崎:結婚相手。僕いま結婚したいんですよ。
プロ奢:へー!
三崎:なかなか難しいんですよね……。
プロ奢:僕はネコいればもうなんでもいいっすね。
三崎:僕も犬いますよ! 結局ペットが一番いいですよね。すごいわかる。
プロ奢:うん、可愛いし、ランニングコストもかからないし、最高ですよね。
取材・文/片岡あけの アンヨナ 撮影/横山 薫(本誌)
【三崎優太】
株式会社メディアハーツ元代表取締役。18歳で起業、20代で青汁の販売で年商130億円を達成し「青汁王子」の異名をとる。’19年2月、脱税容疑で逮捕。以降、SNSを通じた「青汁劇場」で世間を賑わせる。近日、扶桑社より著書を刊行予定
【プロ奢ラレヤー】
’97年、埼玉県生まれ。高卒。職業は「プロの奢られ屋」。ツイッターのフォロワーは約9万人、奢られ実績は累計2000人以上にも及ぶ。奢られエピソードや日々の気づきを有料noteで販売し、購読者は約1700人。芸能人、YouTuber、大学教授、経営者、元犯罪者、風俗嬢、女子高生など、日々さまざまな経歴の人間から「ぜひ奢らせてください」とダイレクトメッセージが届く。真夏でもニット帽を被り、真冬でもゲタで生活していることから年間50回以上の職務質問を受ける。ツイッターでの愛称は「プロ奢(ぷろおご)」。12月20日、初の著書『
嫌なこと、全部やめても生きられる』(扶桑社)を上梓。