香椎かてぃ、既存の枠を超えたアイドル「やっと女である自分を好きになれた」
昨年4月にデビューした異端のアイドルユニット「ZOC」。そのなかでもひと際異彩を放ち、アイドルとは思えぬ尖りまくった空気を醸し出しているのが“香椎かてぃ”だ。いよいよ3月に迫る初のライブツアーを控えた彼女は、その鋭い眼光でどんなメッセージを伝えてくれるのか?
昨年4月にデビューした異端のアイドルユニット「ZOC」。超歌手・大森靖子を中心にくせもの揃いのメンバーのなかで、独特のオーラを身にまとうのが香椎かてぃ(21歳)だ。ツイッターとインスタのフォロワー数はすでに計50万人を突破し、ファッションアイコンとしても絶大な支持を集める。紫煙をくゆらせ、恋愛事情すら赤裸々に語るさまは、既存のアイドルの枠を軽々と超えていく。
「それで離れる人もいれば、正直でいることに共感してくれる人もいる。全部受け入れられることなんてないんだし、好きなようにやったほうがいい」
そう言い放つ裏には、自分が嫌いで仕方がなかった過去があるという。
「小学校の頃から兄に暴力を振るわれて、妹である自分、女である自分を受け入れられなかった。でも、ももクロのあーりんに憧れて、あーりんになりたい自分もいた。そんな不安定な自分を靖子ちゃんは愛してくれて、ZOCという仲間もできた。今でもふとした瞬間に涙が止まらなくなるけど、ようやく自分を好きになれた気がしてる」
あーりんのようにはなれない自分を肯定し、今は「“そのままの自分”でアイドルをやっている」と年頃の女のコらしくはにかむ。
「必死に生きてれば、自分を好きになれる日が絶対に来る。だから、今は辛くて悲しくて仕方のない人も、簡単に『死ぬ』なんて言ってほしくない」
ヒリヒリするほどむき出しで生きる“野生のアイドル”。3月からスタートする初のライブツアーで、その生きざまをステージから解き放つ。
【香椎かてぃ】
ZOCとして初のライブツアー「FINAL INNOCENT ZOC」が3月17日(火)からスタート。札幌・Zepp Sapporo、名古屋・Zepp Nagoya、大阪・Zepp Namba、福岡・Zepp Fukuokaと巡り、4月16日(木)のZepp Tokyoでツアーファイナルを迎える。4月には3枚目となるニューシングル「SHINE MAGIC/ヒアルロンリーガール」もリリース予定
撮影/ティム・ギャロ 取材・文/宮下浩純(本誌) 撮影協力/赤坂「BAR DECE」
※週刊SPA!2月25日発売号より
やっと女である自分を好きになれた気がしてる
簡単に死ぬなんて言ってほしくない
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