更新日:2023年05月24日 14:57
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街の銭湯が提供する「モーニング」がすごい

店主の心意気

 普通の銭湯なら受付だけだが、ここの場合はモーニングを作るという仕事があるため、70がらみの店主はひっきりなしに動いている。こんなに大変なのになぜやるのかと聞くと「集まってくれるのが嬉しいのと、地元の人の健康のため」だと答えてくれた。このサービスをはじめたのが18年前、このクオリティは赤字ではないのかと尋ねると「まぁ、美味しいと言ってもらえるのも嬉しいですからね」と、採算のことは濁しながら笑顔を返してくれた。筆者のような常連でない客が来ても、全体が自然と受け入れてくれるような空気が漂っているのも、この店主あってのことだろう。  落語などに出てくるように、湯屋(銭湯)は町のコミュニケーションの場だった。スーパー銭湯なども増え、たしかに機能や設備は進化しているかもしれない。しかしたまには、こうした古き良き空気感を(しかも現代のスタイルで)残す銭湯で朝活してみるのもいいかもしれない。<取材・文・撮影/Mr.tsubaking> ※本記事公開時にモーニングの料金が「入浴料込み500円」と表記されておりましたが、正しくは「入浴料470円(大人)+モーニング500円」です。訂正しお詫び申し上げます。
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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