「運転手さん、前のクルマを追ってくれ!」マジで言ったらこうなった!

【対店員編】 タクシーで言った「運転手さん、前のクルマを追ってくれ!」
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 記者Tは、タクシーに乗るたびに、ドラマのあのワンシーンを思い出す。そう、いきなりタクシーに乗り込み、「運転手さん、前のクルマを追ってくれ!」と言うやつだ。今回、実際にそのセリフを言ってこいという命を受けた。またとない機会だ。そこで徘徊すること数分、停止中の白い車が目に留まる。チャンス! 素早く道路に駆け寄り、タクシーに乗った僕は、運転手へ伝えた。「運転手さん、前のクルマを追ってくれ!」。すると彼から返ってきたのは「はい!?」という、なんとも素直なリアクションだった。そこで「え、えっと前の白い車を追って!」と声を荒げて伝えてみるが、「追うんですか?」と聞く耳を持ちやしない。が、「逃しちゃうでしょ」と苛立つ僕に、彼もイラッとしたのか無言のまま車を走らした。さあ追跡開始だ。重たい空気の車内。僕は席の間から顔を覗かせ、ターゲットの車を凝視する。時折、バックミラーで僕の顔色を伺っていた彼だが、彼のミッションはただ追跡するのみだ。  が、暫くして、それは突然起きた。信号が赤になり、タクシーが停止した。……もしや!? 僕の不安は的中した。白い車が小さくなっていく。ショックを隠せない僕に、「行っちゃいましたね。どうします?」という彼。まあ、追いついちゃっても気まずかったんだけど。もう乗っていてもしょうがないし、降りますよ。降車時、「釣りはいらないよ」とお金を渡す僕に、「すいません」と答える運転手。僕のほうこそ騙してゴメン! イラスト/清野とおる ― 「(恥)セリフ」マジで言ったらこうなった!【4】 ―
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