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子供の安全より受験?コロナ休校中に「ウラ家庭教師」を雇う親の焦り

健康よりも受験への「焦り」が先に立つ

合格発表 こうした「教育熱心な親」を苦々しい目で見るのは、同じく千葉県内の公立中学校教諭・角田伸太郎さん(仮名・30代)だ。 「お気持ちはわかるし、諸外国に比べてリモート授業のシステムの配備が遅れている事情もあるので、正直私どもはなんとも言えません。ただ、なんのための休校かを、皆さんにはもっと理解していただきたい気持ちはある。それこそ、コロナに感染してしまえば勉強や受験どころではなくなり、大きく将来が左右されます。  子どもが勉強をするのはいいんですけど、だからと言って、三密のなかで家庭教師を使うのはちょっと……。電話をくれれば、生徒の質問に答える程度のことは今もやっているんです」(角田さん)  特に受験生の子を持つ親の気持ちに理解は示しつつも、勉強よりもまずは「健康に過ごして欲しい」と訴える教師。いま、全国で緊急事態宣言が解除されつつあるが、教育機関も次々に再開している。  気の緩みだけではなく、こうした「焦り」が子どもに無用なプレッシャーを与えたり、最悪の場合は感染の「第二波」を呼び込む事態にならないか注意して見守りたい。<取材・文/森原ドンタコス>
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