・無印良品 フレンチリネン洗いざらしシャツ 3990円 　ファストファッションといえるかどうか微妙ですが、価格帯は無印良品も同等です。無印の特徴はユニクロと同じく定番品を作り、長く販売するスタイル。ただし、ユニクロと異なり、天然繊維が得意で、麻素材やヤク素材など高価な天然繊維を提案し続けています。このジャンルにおいてはユニクロよりも上でしょう。ユニクロがカシミヤを強化したら、無印はヤクを強化したりと路線をズラして勝負することを彼らは意識しています。 　案外、知られていない無印の特徴は「低身長男子」向けであること。実は無印のアイテムはどれもコンパクトなサイズのものが多いのです。 　服に詳しい人ほど理解できることですが、ユニクロは明らかに欧米のオーセンティックな洋服をひたすら参考にしています。シャツが比較に向いていると思いますが、ユニクロはシャツの着丈が妙に長い。これはタックイン前提となる欧米の「インナーとしてのシャツ」を意識して作られており、着丈はやや長めに設計されています。 　しかし、日本人の小柄体型にとってはユニクロのシャツの着丈はいささか長すぎることも。そこで、無印はひたすらさまざまな意見を参考に日本人体型にフィットさせており、シャツの着丈は驚くほど短くなっています。低身長の方にはユニクロより無印のシャツの方がしっくりとくることの方が多いでしょう。 　カットソーやニット類なども基本的には短めの丈とコンパクトなサイジングが多く、小柄な方には断然おすすめなのです。 ・GU アクティブスマートダービーシューズ　2990円(＋税) 　最後はGU。GUはいろいろなアイテムを出していますが、個人的におすすめは小物。ファストブランドの中でもっとも小物の開発に力を入れているのはGUじゃないでしょうか。 　特に驚くべきは革靴。3000円を切る超低価格で手に入るのだから驚き。冠婚葬祭で急に必要になったから買ったけど、あまりによくてそのまま使ってる……なんて人も多い。 　ただし、こちらすべて合皮。GUの靴で本革は今のところありません。合皮のデメリットは歩き心地の悪さ。本革のように馴染みにくいので歩き心地が固く、しなやかさにかけます。そこで、GUは中敷にクッション性の高いインソールを使ったり、ソールを工夫したりと試行錯誤しています。 　今年から商品名に「アクティブ」がつくようになったと同時に着用感はかなり向上しました。フォルムも美しく、スーツスタイルにもしっかりなじむ。印象としては1万円ほどの革靴と比べてもまったく見劣りしないほどです。 　GUはこの手の小物を買うなら超おすすめ。ほかのファストファッションが抜けてるところを埋めようと、バッグ類や靴類など強化して展開しているのでチェックするといいでしょう。 　以上、ファストブランド賢い選び方でした。ぜひご参考に。ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超！ （Twitterアカウント:@MBKnowerMag）