コロナ感染者が過去最高でも「テレワークできない」人たちのユーウツ
緊急事態宣言が解除され「新しい生活様式」の掛け声とともに、かつての日々が戻りつつある昨今。一方で、東京を中心に新型コロナウイルスの感染者は増加の一途をたどっている。7月10日には過去最高となる243人を記録……。
「6月の中旬以降、テレワーク体制は解除されました。なんでも、社員の結束力が弱まるとか生産効率が落ちるとか、上がそう判断しているらしいのですが……」
こううなだれるのは都内の食品会社営業職・内藤省吾さん(30代・仮名)。
日清食品ホールディングスなどの大手食品系会社ではコロナ禍以降もテレワークを続けると表明。内藤さんの会社も大手にならい、テレワークが続くかと思いきや……。
「大手がテレワークを継続するなら、中小の我々はその穴を埋めるつもりで営業に出ろ! と、これが上司の口癖です。テレワークでは営業ができない、というのです。まともな大手の会社に行けば、営業担当者がテレワーク中で不在のことも多く、結局は会社に戻りビデオチャットで打ち合わせ。これを上司に説明しても『対面の方が真心がある』と取り合ってくれない……」(内藤さん、以下同)
このように、テレワークができない理由は「上司にある」ことも多いという。上司が部下のことをまとめきれない、上司がデジタル環境に対応できていない、など。
実際にテレワーク化に成功し、業務にかかる経費も減らせたにも関わらず、上司たちの存在でリモート勤務がパーになった、以前より経費がかかるようになった……というのならば、上司たちの存在価値とはなんなのか。
「うちの上司は、ハンコのデジタル化にすら反対しています。緊急事態宣言下でも、決裁の際には部下を会社に来させ、自身のハンコを押さないと通させなかった。丸2か月、リモート体制が続き、会社としてはかなり経費が減らせたんですよ」
だが、それでも危険を顧みず、満員電車に乗るなどして通勤を続ける「社畜」な人も多いはずだ。そんな彼らから聞かれるのは「出来ない理由しか言わない」上司たちへの不満である。
テレワークができない理由は上司にアリ
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