仕事

「Uber Eats女子」それぞれの事情。コロナ失業、シングルマザーで配達員に

コロナで仕事が無くなり、Uber Eats配達員に


 まめさん(@TJYxptEHSNevsSZ)はコロナの影響で仕事が無くなったのがきっかけでUber Eats配達員になり約3か月。現在はUber Eats配達員をメインの仕事としてやっている。 「朝10時半~14時までと、17時半~22時くらいに稼働しています。毎日やれたらいいなぁ……とは思ってるんですが、天候や体調に応じて稼働を決めていますね。自転車で配達しているので、膝の痛みが酷かったりすると2~3日休んだりすることもあります。雨の日も防水グッズがあればできると思うんですけど普段より体力が奪われますし、事故が何より怖いので基本的には稼働しません」  確かに雨の日に自転車で配達をするのは精神的にもキツそうだ。とはいえ、まめさんもダイエットが目的のひとつだったと話す。 「ダイエットも兼ねて丁度いいかな、と思って始めたのが大きいですね。その効果は今のところまだですが……。すごく汗をかくので何もしないよりはマシかなとは思ってます。想像以上にかなり体力を使うので、男性に比べると長時間稼働するのは大変ですね」(まめさん、以下同)  ほかにも男性と比べて「女性配達員」ならではの苦労はあるのだろうか。 「私は経験したことはないですが、男性のお客様のお宅に伺って何かしらあったという話を聞いたことがあるので、その辺は少し怖いですね。特に何も対策はしていないのですが……」  やはり個人宅に出向く怖さが多少はあるという。では逆に女性だから良かったことは? 「良かったことは今のところ特にないかも。でも、お店のスタッフさんやお客様には優しく声を掛けて頂けることが多いです。チップだけじゃなく、寒い日は暖かいコーヒーを差し入れで頂いたり、暑い日は塩分の入った飴をくれたり、心が温まりますね」

配達員の母に勧められ「シングルマザーでも働きやすいから」

エミリアさん

Uber Eats以外にも「FoodPanda」の配達員もやっているエミリアさん(Twitter:@Emiria_v39)

FoodPanda

FoodPandaはピンクのバッグが目印

 エミリア・ヴィフ・チェンコさん(@Emiria_v39)は、シングルマザー。コロナの影響で仕事を失ってしまい、「少しでも稼ぎになるなら」とUber Eatsの配達員を始めた。そのきっかけはなんと、40代の母親。 「私の母もUber Eatsの配達員で『やってみたら?』と紹介してもらって、10月から始めました。朝に息子を保育園に送ってから昼間のランチタイムに稼働しています。息子は短時間の保育園なので夕方に迎えに行って、祖母に息子をお願いしてから夜も時間があれば20時ぐらいまで配達しに行く感じですね。  家族の協力無しには出来ないので本当に今の状況を理解してくれている家族に感謝しています。昼間だけでも(稼ぎの)調子がいい日もありますから、主婦やシングルマザーでも働き方によってはちゃんとやっていけると思いますよ」(エミリア・ヴィフ・チェンコさん、以下同)  先に紹介した2人は「雨の日はやらない」と決めていたが、エミリアさんは雨の日も稼働している。 「雨の日は普通の日とは段違いでしんどいです。私はバイクなのでスリップしそうで怖くてヒヤヒヤしますね。雨の日は稼働しない配達員さんもいるので、まだまだ需要に供給が追いつかない状況なんでしょうか。もちろん、楽しいこともあって。女性ならではの愛嬌みたいなものは強みだなって思います。お店の方とお話をしたり、他の配達員さんからもよく話しかけられたりするので、配達中も楽しんでます」  雨の日の運転や男性宅への訪問など気をつけるべき部分はありつつも、とにかく楽しみながら自分なりに工夫して配達員として活躍しているUber Eats女子たち。その姿はまぶしく元気をもらえる。それぞれの望む生き方や生活スタイルに合わせた働き方ができることは、誰にとっても希望が持てることなのではないだろうか。<取材・文/松本果歩>
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA
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