更新日:2020年11月21日 17:52
エンタメ

ハリウッドザコシショウは本当に面白いのか?

ザコシの芸は反則ばかりだが……

 ザコシの芸は反則ばかりだ。しかしそれは誰がやっても成立するわけではない。というかザコシ以外誰も成立しない。そこがすごいところだ。ザコシは18歳で芸人を志し、42歳でR-1で優勝するまで、アルバイト生活をしてきた。それは本人曰く「地獄」だったそうだ。(前述の「現代ビジネス」のインタビューより)
 しかしその地獄の日々が、ザコシに芸をやり切る力と、次第に熟成され出来上がった唯一無二のルックスをもたらせた。ギャグ漫画から抜け出たような、あのルックスはつくづくすごい。  単純な正義がはびこる現代社会において、ザコシが芸で、物事の価値観は多面的であることを示すのはとても意味があることのように思える。  ジョン・ウォーターズ、ディバイン、根本敬。高校時代から「バッドテイスト」の作品触れてきた私は、ハリウッドザコシショウの芸にすぐに共感できた。とは言っても、ザコシの単独ライブに誘われたら腰が引ける(笑)。2時間ぶっ通しで彼の芸を見る勇気はない。それは若者に任せた。さらに付け加えればジョン・ウォーターズや根本敬のように、ザコシが知的なわけではない(笑)。
1968年生まれ。構成作家。『電気グルーヴのオールナイトニッポン』をはじめ『ピエール瀧のしょんないTV』などを担当。週刊SPA!にて読者投稿コーナー『バカはサイレンで泣く』、KAMINOGEにて『自己投影観戦記~できれば強くなりたかった~』を連載中。ツイッター @mo_shiina
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