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社内ニートでも自分を生かせる道はある

企業に雇用されながらも職務に従事していないサラリーマン、「社内ニート」。何と全雇用者の8.5%が該当すると言われる。しかし、人気社会派ブロガーのちきりん氏いわく「ある会社で社内ニートになってしまっている人も、よそへ行けば活躍できる可能性は十分にある。なのに解雇規制のせいでクビにもされず、ぬくぬくとラクな社内ニート生活を送っていて、活躍の機会を失っているとしたらもったいない」とのこと。そこで、「社内ニートが、よそで活躍できる可能性」を実現した例を紹介しよう。

◆社内ニートの華麗な転身ストーリー

華麗な転身 まずは大手音楽リサーチ会社に勤める鈴木さん(仮名・32歳)だ。同僚が語る。

「彼は、隣の席の僕が見る限り、14時前には業務を終え、定時までネットサーフィンの日々でした」

 そんな時間潰しにも飽きた彼が始めたのが、会社に届くサンプルCDを使った「辛口批評サイト」。

「批評は彼が大好きなハードメタルのCDばかりで、独自のマニアック視点が評判を呼び、月のアクセスは万単位に。サイト内にネット通販ページも開設して、副業で月2万~3万円の儲け。最近はメタル雑誌から声もかかり、タイミングが合えばアーティストのインタビューもしているようです。以前とは打って変わってすごく生き生きしていますよ」

 自動車会社勤務の吉田さん(仮名・45歳)も、ここ10年は社内ニートだったという。後輩が語る。

「先輩は仕事が丁寧すぎて、あまり仕事が回ってこない。土日出勤も当たり前の同僚が多いなか、先輩はいつも終業時間には帰るし、空き時間は、自分が昔から関心を持っていた環境問題活動に使っていたらしくて。自分でNGOを立ち上げたりしていたようです」

 当時、まだ環境問題に対する関心が薄かったこともあり、当初その姿勢はバカにされていたらしい。

「でも時代が変わり、企業も環境対策が重要になってきた。結果、今では先輩は環境系の部署に移り、昔、彼をバカにしていた同僚たちより昇進しています」

 仕事がないと嘆くのではなく、むしろ「自分の自由時間が増えた」と開き直ることで一発逆転する社内ニートたち。彼らのたくましさから学べるものは多い。

取材・文/青山由佳 朝井麻由美 加藤カジカ 中野一気(中野エディット) 藤村はるな イラスト/服部ともあき 図版/小松隆文

― 社内ニートの(驚)処世術【12】 ―

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